数論の結果
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 02:04 UTC 版)
「宇宙際タイヒミュラー理論」の記事における「数論の結果」の解説
IUTは主に、数論におけるさまざまな予想、特にディオファントス問題の解析に適用されるが、次のようなより多くの幾何学的予想に適用される。 最初の進展は、宇宙際タイヒミュラー理論の原論文の帰結による、弱いABC予想、楕円曲線ではスピロ予想、楕円曲線のFrey予想、曲線ではヴォイタ予想への適用である。これらのオブジェクトの算術情報を、フロベニオイド圏の設定に変換することである。この側の追加の構造により、主張された結果に変換されるステートメントを推測することができると主張されている。 2つめの進展としては、2020年11月に公開されたプレプリントにおける、ヴォイチェフ・ポロウスキ、南出新、星裕一郎、イヴァン・フェセンコ、望月新一らが、IUT理論に登場する不等式を数値的に明示的な形(非明示的な「定数」が現れない)に精密化させた帰結により、強いABC予想の証明、デュサールの式、およびフェルマーの最終定理の別証明、への適用を拡げた。 3つめの進展としては、IUTにおけるテータ関数を、メリン変換によってリーマンのゼータ関数と関係させることができるのではないかと期待しての研究で、宇宙際タイヒミュラー理論と、リーマンゼータ関数を一般化したDirichlet L関数の零点の間に数学的な関係があったとされて、L関数の零点で応用が検討されている。 その他の進展としては、高機能暗号への暗号理論的な検討などで、応用が検討されている。
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