リトルウッドの結果
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/21 08:32 UTC 版)
「数論の有効な結果」の記事における「リトルウッドの結果」の解説
初期の有効でない(ineffective)結果の例は、1914年のリトルウッドの定理であり、素数定理における ψ(x) と π(x) の差の漸近的な見積もりとして、符号を無限回変えるという定理である。1933年、スタンレー・スキューズ(英語版)(Stanley Skewes)は、現在スキューズ数として知られている、最初に符号が変わる有効な上限を発見した 。 詳しくいえば、数列 f(n) を考えたとき、無限回の符号変化に関する有効な結果とは、「すべての N に対して、f(N) と f(M) が異なる符号となる値 M ( > N) が特定の計算資源下で計算できる」ということを含む定理となる。実際には M は N 以降の値 n によって計算されるが、問題はどのくらい大きな n まで見なければいけないかということである。最初に符号を変える n を探すのはその特別な場合である。この問題の要点は、既知の数値的な証拠によって符号が変わらないことが示されたということである。リトルウッドの結果から、この数値的証拠が小さな数では有効であると保証されたが、ここでの「小さい」とは n が 1,000,000 までの場合を含んでいた。 計算可能性の要求は、数論の結果を証明するための解析的整数論で使われる方法に反映されると同時に対比もされる。例えば、ランダウの記号の使用やそれが存在を暗示する定数に関して疑問が生ずる。「ランダウの記号はそのような定数が単に存在することを示すのか?もしくは、暗黙の定数の代わりに(例えば)1000 が使われるバージョンを再現できるか?」というものである。言い換えると、符号が変わる M > N が存在し、ある陽関数 G (例えばべき乗、対数、指数)に対して M = O ( G ( N ) ) {\displaystyle M={\mathcal {O}}(G(N))} であることが既知とすると、これはある絶対定数 A に対して、単に M < A ⋅ G ( N ) {\displaystyle M
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