ディオバンの臨床研究論文
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/30 15:31 UTC 版)
「小室一成」の記事における「ディオバンの臨床研究論文」の解説
高血圧治療の降圧剤「ディオバン」の臨床研究データが改竄された事件(ディオバン事件)において、不正研究グループVARTの責任者であった。由井芳樹による2012年4月14日付のLancet誌での指摘を契機として千葉大学や厚生労働省や日本高血圧学会から調査をされた。2014年7月に千葉大学は、小室らが虚偽の説明をして調査を混乱させたとする最終報告書を公表した。千葉大学は、論文の責任著者であった小室に処分をするよう現所属の東京大学に勧告し、千葉大学に在籍し続けていた論文の共著者には戒告処分を行った。これを受けて東京大学でもディオバン事件について調査が行われ、東大総長が「覚悟しておくように」と小室に伝えたとも報じられたが、東京大学は研究不正行為はなかったとする報告書を2015年3月31日に発表した。日本高血圧学会は、2015年3月27日に、現時点では厳重注意処分とするという見解を発表した。その後、小室はディオバンの臨床試験についてのメイン論文を「現存するデータでは適切に訂正することができないhonest errorがあるため、取り下げる」として撤回することに同意したと日本高血圧学会から2016年8月14日に発表された。2016年10月12日に、参議院議員の櫻井充は、質問主意書において「東京大学では十分な調査が行われていない。ディオバン事件に関係した他大学が行ったように、東京大学は学内メンバーに加えて第三者を含むコンプライアンス委員会を設置して真相解明を図るとともに、責任者の適切な処分を行うべきと考える」と記載した。
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