テ4 試製単銃身旋回機関銃二型
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「八九式旋回機関銃」の記事における「テ4 試製単銃身旋回機関銃二型」の解説
テ4 試製単銃身旋回機関銃二型は、不都合があった上述の八九式旋回機関銃の左銃をベースに改造・開発された旋回機関銃である。そのため、テ4はしばしば「八九式旋回機関銃の単装型」と誤って紹介されるが、八九式旋回機関銃とテ4は設計が異なる別の機関銃であり、八九式旋回機関銃に単装と双連があるとする説は誤りである。ただしテ4に八九式~の名称が与えられた可能性はある(下記参照)。 給弾方式は円盤型回転弾倉を使用し、使用弾薬は八九式旋回機関銃と同じ八九式普通実包(7.7×58 mmSR)。 本銃の開発時には「試製単銃身旋回機関銃二型」といった計画・試作名称が存在し、のちにはさらに小口径航空機関銃を意味する「テ」を冠する「テ4」の試作名称が付与された。一般に本銃には「○○式旋回機関銃」といった制式名称はないとされるが、九九式旋回機関銃および八九式旋回機関銃(改単)と呼称する当時の資料や教範も存在する。また、機関部に「八九式(改単)」と刻印されたものがスミソニアン博物館等に現存している。 テ4は1930年代後期以降、従来の八九式旋回機関銃に替わる新型旋回機関銃として日中戦争後期・ノモンハン事件・太平洋戦争(大東亜戦争)における7.7 mm級主力旋回機関銃として使用された。なお、ほぼ同時期にはドイツのラインメタル MG 15のライセンス生産品である九八式旋回機関銃が開発・採用されているが、これは少数生産・配備に留まっている。太平洋戦争中期には帝国陸軍主力固定機関砲である、ホ103 一式十二・七粍固定機関砲を改造した新型旋回機関砲が登場し、九七式重爆撃機二型乙(キ21-II乙)や九九式双発軽爆撃機二型丙(キ48-II丙)では一部銃座のテ4をホ103へ換装、大戦後期投入の四式重爆撃機「飛龍」はホ5 二式二十粍固定機関砲(旋回機関砲型)とホ103のみを搭載している。
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