テレビドラマ『包青天』
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包拯といえば、中華圏では子供から年寄りまで誰でも知る人物であり、絶大な人気を誇っており、徳川光圀を「黄門様」と日本で呼ぶように、尊敬をこめて包公(包さん)と呼ばれる。その人気ぶりは諸葛亮や関羽に引けをとらないものである。 その人気はTVドラマ『包青天』による部分も大きい。これは、名判官の包拯が公正無私で情け容赦なく悪人を裁き、民衆を助けるというお約束の展開をもつ、勧善懲悪物の時代劇である。日本で言えば水戸黄門・大岡越前・遠山の金さんなどに相当する存在である。「大岡政談」の「縛られ地蔵」は包拯故事が元であるとされる。また、包拯は黒い顔で額に三日月の傷があるという特徴的な容姿を備え、これは罪に対して秋霜烈日であることを象徴する。テーマ曲の黄安による「新鴛鴦蝴蝶夢」も大ヒットした。 これは京劇の影響があるとも言われ、一度見れば忘れられない姿といえる。ドラマの中での包拯は権力に屈することなく、罪人は皇族、大臣といえども裁きを下す。さらに私情を挟むこともなく、自分の甥であっても裁き、正義を貫いている。このドラマの原作といっても差支え無い存在が、清代に書かれた武侠小説『三侠五義』である。TVドラマ『包青天』は、この『三侠五義』をもとにして登場人物が設定されている。 また、このドラマを元にした非公認ファミリーコンピュータ用ゲーム『包青天(Judge Bao)』『新包青天Ⅱ(Impartial Judge)』も売られていた(主に、台湾、中国、タイなどで出回っていた。許可をとっているかは不明)。韓国ではこのドラマをもとにしたプラモデルやCMもあった。
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