チリから出国する移民
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/22 02:10 UTC 版)
ここ10年間でチリから出国する移民は減少した。857.781人のチリ人が海外で暮らしており、そのうち最多となる50.1%がアルゼンチン、13.3%がアメリカ合衆国、8.8%がブラジル、4.9%がスウェーデン、約2%がオーストラリアで暮らしている。その他に、チリ人の難民がスペイン、メキシコ、コスタリカ、イギリス、カナダ、フランス、ドイツ、イタリアに渡った。 1973年にアウグスト・ピノチェトによる独裁体制が始まった1970年代には 、オーストラリアへの亡命経験を持つミシェル・バチェレ(後のチリ大統領)を含む多くのサルバドール・アジェンデ大統領の支持者が東ドイツに逃亡した。逃亡した反ピノチェトの人々はヨーロッパや北アメリカにコミュニティーを作った。ただし、1970年代・1980年代に政権から逃れるためにチリからアメリカ合衆国へ移住したチリ人は少ない(10万人以上)。特に多かった移住地はフロリダ州マイアミで、ワシントンD.C.、ニューヨーク、カリフォルニア(ロサンゼルスエリアのビバリーヒルズやロングビーチ、サンフランシスコのサンマテオ)へ移り住んだ人もいた。 1970年代前半に約2,500人のチリ人亡命者がイギリスへと逃亡した。最近の調査ではチリ系イギリス人は数万に達しており、イギリスのラテンアメリカコミュニティーでは多数を占めている。ロンドン、バーミンガム、シェフィールド、マンチェスターとリヴァプールの都市部に特に多い。 19世紀前半にはチリ人の牧場経営者がメキシコに大挙して渡った。また、1850年代のカリフォルニア、1870年代のコロラド州のゴールドラッシュ、1870年代のコロラド州、1890年代のユーコン準州でのゴールドラッシュの際にも、何千人ものチリの採鉱業者が北アメリカへ向かった。また同じ理由で、人数こそ少ないものの、南アフリカやオーストラリアでも同じ理由でチリ人の労働者が移住した。 少ない人数ではあるが、南極大陸やフォークランド諸島に永住している人もいる。
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