ゾーン多面体と高次元立方体
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/23 22:43 UTC 版)
「ゾーン多面体」の記事における「ゾーン多面体と高次元立方体」の解説
三次元空間のゾーン多面体は、高次元の立方体を三次元空間に投影して得られる図形のうちの特定のものの外殻と一致する。このことを最初に論じたのは、コクセターの『正多胞体』である。その中で彼は、1934年に敷物商・ドンチャン(Paul S. Donchan) が発表した四次元多胞体の三次元投影模型から着想を得たことを模型の写真とともに紹介している。 またコクセターは、ゾーン多面体のゾーンの数を数えるための実用的な方法は、任意の頂点から反対側の頂点(対蹠点)へ移動するために必要な最小の辺数を数えることであることを示した(1962年)。 ホワイトとコクセターのダイヤグラムでは、ゾーンを直線であらわし、p本の直線が交わる交点は2p角形面を示す。q本の線分及び半直線で仕切られる領域はq価の頂点を表す。そのさい同一直線上にある2つの半直線は1つの線分と同価とみなす。以下の表には、6次までのすべてのゾーン多面体の類型を示し、7次以降は代表的なもののみを示した。 ゾーン多面体投影図辺数平行な辺のグループ数 対応する高次元 立方体の次数 ホワイト・コクセターダイヤグラム 面数頂点数平行六面体124本組×33四角形6枚3価8六角柱184本組×36本組×1 4六角形2枚四角形6枚 3価12菱形十二面体246本組×44四角形12枚3価84価6 八角柱244本組×48本組×1 5八角形2枚四角形8枚 3価16長菱形十二面体284本組×16本組×4 5六角形4枚四角形8枚 3価164価2 菱形二十面体408本組×55四角形20枚3価104価10 5価2 菱形十二面四・六角柱346本組×38本組×2 5六角形2枚四角形14枚 3価124価8 十角柱304本組×510本組×1 6十角形2枚四角形10枚 3価20菱形十二面八・六角柱384本組×16本組×3 8本組×2 6八角形2枚六角形2枚 四角形12枚 3価204価4 菱形十六面八・四角柱446本組×410本組×2 6八角形2枚四角形18枚 3価164価10 菱形十八面六・六角柱488本組×66六角形4枚四角形18枚 3価164価12 菱形二十四面六角柱548本組×310本組×3 6六角形2枚四角形24枚 3価184価6 5価6 切頂八面体366本組×66六角形8枚四角形6枚 3価24極菱形三十面体6010本組×66四角形30枚3価124価18 6価2 ホワイト菱形三十面体B6010本組×66四角形30枚3価124価16 5価4 ホワイト菱形三十面体C6010本組×66四角形30枚3価144価12 5価6 菱形三十面体6010本組×66四角形30枚3価205価12 長菱形三十面体728本組×110本組×4 12本組×2 7六角形4枚四角形30枚 3価244価8 5価8 切稜立方体486本組×48本組×3 7六角形12枚四角形6枚 3価32長切稜立方体606本組×28本組×6 8八角形2枚六角形12枚 四角形8枚 3価40長々菱形三十面体848本組×210本組×2 12本組×4 8八角形2枚六角形4枚 四角形32枚 3価284価16 5価4 大菱形立方八面体728本組×99八角形6枚六角形8枚 四角形12枚 3価48大菱形四十二面体968本組×312本組×6 9八角形6枚四角形36枚 3価324価24 小菱形切頂八面体12012本組×1010六角形20枚四角形30枚 3価484価24 菱形九十面体18018本組×1010四角形90枚3価605価12 6価20 菱形五十面十二・十二角柱1244本組×112本組×10 11十二角形4枚四角形50枚 3価404価32 菱形百二面体21618本組×1212八角形6枚四角形96枚 3価724価24 6価20 菱形百三十二面体 26422本組×1212 四角形132枚3価564価48 5価24 8価6 3価48 4価54 5価24 6価8 大菱形切頂八面体15612本組×1313八角形18枚六角形8枚 四角形30枚 3価104極菱形百八十二面体36426本組×1314四角形182枚3価284価154 14価2 大菱形二十・十二面体18012本組×1515十角形12枚六角形20枚 四角形30枚 3価120大菱形九十面体24010本組×618本組×10 16八角形30枚四角形60枚 3価1405価12
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