ソフトウェア技術への貢献
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/26 18:16 UTC 版)
「シンボリックス」の記事における「ソフトウェア技術への貢献」の解説
シンボリックスでは、様々なソフトウェア技術が生み出された。 Flavors は、LISPの最初期のオブジェクト指向プログラミング拡張である。Smalltalkを踏襲したメッセージパッシング型のオブジェクトシステムだが、mixinによる多重継承その他の各種拡張を施している。シンボリックスのオペレーティングシステムは Flavors を多用していた。そこからさらに New Flavors が生まれた。こちらはメッセージパッシングではなく総称関数に基づいている。New Flavors のコンセプトはCLOSの基盤となった。 ガベージコレクション技術の進歩。特に世代別ガベージコレクションを初めて商用化し、巨大なLISPプログラムを何ヶ月も動作させ続けることが可能となった。 シンボリックスの一部従業員は1980年代中ごろから Common Lisp の仕様策定に深く関わり、1994年のANSI標準化に寄与した。 1989年、商用オブジェクトデータベース Statice を生み出した。その開発チームは Object Design を設立し、ObjectStore を製品化している。 AT&Tとの契約で、シンボリックスは Ivory プロセッサ向けのリアルタイムLISP処理系とOSである Minima を開発した。ディスク装置のない大容量メモリを備えたハードウェアで動作し、長距離電話回線の交換機に使われた。 グラフィックス部門では、鳥が飛んでいる状態の羽根をシミュレートするアルゴリズムが開発された。これを使ったボイドは、1987年のSIGGRAPHで披露された。開発者のクレイグ・レイノルズは1998年、映画芸術科学アカデミーのアカデミー科学技術賞を受賞した。 オンラインマニュアルに使われた Symbolics Document Examinerr は一種のハイパーテキストシステムであり、後のハイパーテキストシステムに影響を与えた。
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