センサの大きさと画角
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/10 07:36 UTC 版)
「デジタル写真」の記事における「センサの大きさと画角」の解説
35mm判(24mm×36mm)よりも小さいセンサ領域のデジタルカメラでは、レンズの焦点距離が同じなら、35mm判(24mm×36mm)のセンサ領域のデジタルカメラと比べ、画角が小さくなる。画角は焦点距離とセンサやフィルム部のサイズで決定される。35mm判(24mm×36mm)よりも小さいセンサ(例えばAPS-Cサイズのセンサ)を用いたデジタルカメラに、35mm判サイズのセンサを持つデジタル一眼レフカメラと同じレンズを使ったとすると、画角が35mm判の場合よりも狭くなり、より望遠のレンズを使っているかのように見える。 CCDイメージセンサ(あるいはCMOSイメージセンサ)の感光部の画素密度が35mm判と同程度と仮定すれば、35mm判で撮影した写真の中央部分を拡大したものと小さなセンサを持つカメラによるデジタル写真が、だいたい等価であることになる。APS-Cサイズのセンサではこの比率が面積にして約50%である。安価なデジタルカメラはより小型のセンサを使っており、この比率も小さくなる。このため、35mm判カメラを使った場合にどれだけの焦点距離のレンズを使ったのと同等の画角が得られるかを示すために、カタログなどでは35mm判換算焦点距離という概念が使われる。 画素密度が変われば、得られる情報量もそれに対応して変わる。解像度は単位領域当たりの画素数に関連するが、実際には1画素は1色を記録するだけだったり、フィルム側もタイプによって実質的な解像度が異なるなど、比較は単純ではない。また、画素密度の高い大きなセンサは高価であり、大きなセンサは大きなレンズを必要とし、小画面で画素密度の高いセンサはノイズレベルが高くなるという問題もある。 小さなデジタルカメラでも、画素密度の高いセンサー(および性能のよいレンズ)を用いれば高解像度の画像を生み出せる。通常そのようなカメラには、35mm判のカメラであれば広角レンズとされる焦点距離のレンズが装着されている。例えば、 1/1.8" センサの画角は35mm判カメラの 5分の1であり、焦点距離5–50mm のズームレンズで撮影される画像は 35mm判カメラで 25–250mm レンズで撮影されたものとほぼ同等の画角となる。そして、センサが小さいとイメージサークルも小さくてすむのでレンズも小さくなる。このため、望遠撮影が必要な場合、同等の画角ではフィルム式カメラよりもデジタルカメラの方がレンズが小さくて済むという利点が生まれる。広角撮影ではデジタルカメラではより短い焦点距離のレンズを用いることになる。また、魚眼レンズを使って、後処理で補正するなどの手法も用いることができる。 センサの大きさタイプ 1/3.6" 1/3.2" 1/3" 1/2.7" 1/2.5" 1/2" 1/1.8" 1/1.7" 2/3" 1" 4/3" APS-C 135 Back 幅 (mm) 4.00 4.54 4.80 5.37 5.76 6.40 7.18 7.60 8.80 12.8 18.0 25.1 36 48 高さ (mm) 3.00 3.42 3.60 4.04 4.29 4.80 5.32 5.70 6.60 9.6 13.5 16.7 24 36 サイズ (mm²) 12.0 15.5 17.3 21.7 24.7 30.7 38.2 43.3 58.1 123 243 419 864 1728 出典 : DPreview
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