センサス人口
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/02 17:31 UTC 版)
「歴史上の推定都市人口」の記事における「センサス人口」の解説
センサスとは国勢把握を対象とする数値調査(国勢調査)のことで、古代ローマでケンソル(censor、監察官)によって行われた人口登録調査ケンスス(census)がその語源である。ローマ市民権を持つ成人男性の人口はリウィウスの『ローマ建国史』などに断片が伝わるが、数字の多くは概数である。国家や指導者が租税や国勢の把握のためにセンサスを実施した例は、『旧約聖書』の「民数記」はじめ様々な記録に残っているが、充分信頼に足る調査を行った例は稀で、現存する記録も限られている。 今日においてもある程度数字が信頼に足ると考えられている最古のセンサスは、紀元2年冬に前漢で実施されたもので、『漢書』によると戸数1223万3062戸・人口5959万4978人を数えたが、これは国家が租税対象として把握できた人数で、実際の人口はこれよりも少し多いと考えられる。 また古文書には人口に関する多くの間接的な情報(成人男性人口、自由人人口、奴隷人口、兵士人口、世帯数、家屋数、洗礼を受けた子供の数、天災・戦役・疫病などによる死亡者数、都市規模に関する伝聞など)が残っているが、これらは往々にして大げさに伝わる傾向があり、その解釈には注意を要する。
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