セパレータと膜とは? わかりやすく解説

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セパレータと膜

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/11 02:08 UTC 版)

熱化学電池」の記事における「セパレータと膜」の解説

サーモセルの非効率性の重要な要因電極間の熱の移動であり、それによって温度勾配さらには電位低下する。この問題電極間のセルセパレーター組み込むことで緩和でき、セル全体熱伝導対流両方低減できます水溶液中のヨウ化物/三ヨウ化物レドックス対を含むセル中に200μm厚さPVDFセパレータ使用した(図7)58ところ、高温および低温電極から等距離挿入された際に最も高い出力得られた。この配置により、電力が0.54mWm-2(ΔT= 2.7Kで0.07mWm-2K-2)から2.45mWm-2(ΔT= 8.8Kで0.03mWm-2K-2)へと増加し、膜のないセル比較して同じ印加温度勾配に対して回路電位が1.3mVから2.7mV(印加されたΔT= 12 K場合)に増加したセル赤外線サーモグラフィー(図7)により、最も高い電力性能相関して高温電極低温電極中間に膜を配置した際に熱勾配最大になったことがわかった。これは、膜が高温電極または低温電極近く配置されているのに比べ、膜の両側対流最小限抑えられるため、セルを横切る熱伝達減少するためです。 図7 (I)膜のないセル、(II)膜が冷電極に近い、(III)膜が電極間の膜、(IV高温電極側、にそれぞれ膜を有する含有熱電化学セルMTEC)の熱画像加熱24分後および38分後に撮影され画像ref 58最近の研究では、炭素電極用いたフェリシアン/フェロシアン化物電解質性能に及ぼすセパレータ位置厚さおよび組成影響など影響がさらに調べられ27最大出力は、綿電極間の間隔の8%未満(2.6mmのセルでは0.2mm)の冷たい電極最も近い位置配置され時に得られている。出力は11Wm-2(ΔT= 86Kで1.5mWm-2K-2)であり、これはサーモセル装置報告され最高出力である。この性能は、膜なしのセル(5.4Wm-2;ΔT= 64Kで1.3mWm-2K-2)と比べて大幅に向上しており、セルローススポンジセパレータ(10.6Wm -2;ΔT= 86Kで1.4mWm-2K-2)よりも僅かに良い電力増加は、セパレータ熱抵抗増加により維持できる大きな温度勾配起因するのである。この場合セパレータ低温電極に最も近接して配置されるときに達成される高出力性能は、純粋な電解質および電解質充填されセパレータの、熱伝導率およびイオン伝導率の温度依存性の差に起因するセパレータおよび純粋な電解質熱伝導率は、温度によって大きく変化しないが、両者イオン伝導率は温度とともに直線的に増加する。これらの影響は、以前研究58達成されたものと比較してΔT大きくなるにつれてより顕著になる低温電極最も近いセパレータ配置することは、セル内の電解質大部分がより高い温度にあることを意味し高速イオン拡散しつつ、セパレータ全体として大きな温度勾配維持できることを意味するセパレータ厚さ影響考慮する必要がある電解質充填したセパレータイオン伝導度は、純粋な電解質伝導度より30%低いため、セパレータ厚さ増加させると、イオン拡散長の増加による出力性能低下する

※この「セパレータと膜」の解説は、「熱化学電池」の解説の一部です。
「セパレータと膜」を含む「熱化学電池」の記事については、「熱化学電池」の概要を参照ください。

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