スヤ29(スヤ51 18)
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「特別職用車」の記事における「スヤ29(スヤ51 18)」の解説
スヤ29(スヤ51 18)は、1950年1月、札幌鉄道管理局(現・JR北海道鉄道事業本部)用の特別職用車として、五稜郭工機部で改造製作されたものである。 もとは、1930年(昭和5年)に汽車製造東京支店で新製されたスハ32702で、1941年の称号規程改正ではスハ32 103と改番されていたものである。戦後の1946年7月、連合軍専用車として接収され、名古屋工機部で巡察車オイ31 15(軍番号 2808、軍名称 RED BIRD)に、1947年6月には盛岡工機部で特別車として寝台を設置し、オイネ31 51(軍番号 1724、軍名称 LORAIN)に改造されていた。 特別職用車としては、連合軍専用車時代の間取りを生かし、中央部の貴賓室を会議室に変更し、前位の便所を撤去して展望室を設置した程度であったが、後に会議室を展望室と一体化し、その部分にあった個室寝台を中央部に移設した。それより後位は、連合軍専用車時代のまま、調理室、開放式寝台2区画、便所・洗面所、出入り台である。また、展望室妻部の固定窓は、他車と同じ3枚構成であるものの、左右の2枚の高さが低く、独特の形態であった。 特別職用車としての任を解かれた後は、1953年3月に旭川工場で、試験車スヤ32 1に改造されたが、試験機器を搭載するだけの控車であったようである。また、特殊営業車としての使用も考慮されていた。1961年3月には、五稜郭工場で職員の巡回検診用の保健車に改造されたが、形式番号の変更はなかった。1977年(昭和52年)1月に廃車となった。展望室は廃車までそのままであった。
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