スポーツ時に多い症状に対して
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/09/07 00:55 UTC 版)
「アイシング (治療)」の記事における「スポーツ時に多い症状に対して」の解説
熱中症 軽度の場合、運動を中断して後頭部をアイシングする。同時に水分補給を行う。中度の場合、涼しい場所へ移動させて楽な姿勢で安静にさせ、太い血管のある部位(首、脇の下、太ももの付け根)をアイシングする。 脱臼 患部全体をアイシングする。目的は痛みの緩和と、脱臼を起こした部位の周辺の筋肉が筋スパズムを起こし、骨を元の位置に戻すことが困難になることを防止することである。アイシング開始後はなるべく患部を動かさないようにして直ちに病院へ行くことが望ましい。 突き指 突き指した指と手全体を覆うようにアイスバッグで冷やす。または指や手を氷水に浸す。氷がない場合は流水にさらすという方法もある。 太ももの肉離れ 太ももの筋肉は大きく、さらに太ももの肉離れでは周辺の筋肉全体が筋スパズムを起こしている可能性が高いため、大きめのアイスバッグを使って肉離れを起こした部位を中心に太もも全体を深部までアイシングする。 打ち身 まず患部に傷口がないか確認し、傷口がある場合には消毒をした後絆創膏を貼ってからアイシングを行う。患部全体をアイシングする。傷口に冷湿布を貼ることは傷口を広げる恐れがあるので避ける。 足首の捻挫 踝の外側を中心に患部全体をアイシングする。その際、心臓より高い位置でアイシングするために足もとに枕などを入れる。足を氷水に浸すという方法も有効である。捻挫は骨折を伴っている場合もあるので、病院へ行くまでの間の応急処置として行うことが望ましい。 耳の内出血 柔道やレスリングの練習は耳を強くこすりつけたり打撲することが原因で耳の軟骨と皮膚の間に内出血が起こることがある。この内出血を放置することを繰り返すと耳がカリフラワーのように凹凸に変形する(カリフラワーイヤー)。内出血を起こした耳全体をアイシングし出血の程度を軽減させることがカリフラワーイヤーの防止につながる。内出血がひどい場合は病院で血を抜くまでの応急処置としてアイシングを行う。 慢性的な痛み 同じ動作を繰り返すことで、特定の部位に慢性的な炎症・痛みを抱える場合がある。代表的なものに野球肘・テニス肘など肘に発生するものや、肩に発症する炎症、膝に発症する炎症、腰痛などがある(使いすぎ障害も参照)。これらの慢性的な炎症・痛みの緩和や予防、再発防止にもアイシングは有効である。凹凸のある箇所をまんべんなく冷やす場合や狭い範囲を冷やす場合には前述のアイスマッサージも有効である。肘の痛みの場合は氷水に浸すという方法もある。
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