スポーツ、作業における発声
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/09 22:43 UTC 版)
スポーツオノマトペは運動するときに使用する掛け声「よっこいせ、どっこいしょ、オーエス」などの事である。これらの掛け声は、運動のコツ・タイミングを表す言葉、あるいはモチベーションやリラクセーションをコントロールする言葉として研究されている。 例として、仕事の呼吸を合わせるため労働歌が歌われ、無痛分娩法のラマーズ法では「ヒッ・ヒッ・フー」が知られる。 武術においては、発声前の呼吸法から研究されており、調和道丹田呼吸法、内気呼吸法、外気呼吸法、練功、密息などの研鑽が行われている。軍隊においても、同様に戦闘のストレス緩和などの目的で呼吸法が研究されている。 武術での発声 剣道・薙刀では打突部位呼称が行われるが、フェンシングなどの他の武術でそういった打突部位を示す発声が行われる例はあまり見れない。この打突部位の呼称は、面籠手などへ攻撃する技術が発展した江戸時代後期に始まったのでないかと研究者は述べている。 打突部位呼称以外の発声では、日本剣術の示現流で使用される「猿叫」、中国武術の心意六合拳の「雷声」、カンフー映画などで有名な洪家拳では様々な技に対応した発声法が知られる。 研究 動物のヒヒの威嚇の鳴き声の長さと頻繁さが、年齢、序列と相関している。 チェコの研究者らが、格闘技選手の威嚇する声と強さの相関を調べた。2016年に開催された国際総合格闘技連盟主催のヨーロッパ選手権に出場したアマチュアの総合格闘技男性選手40人(19-33歳、平均24歳、SD = 4.4)の発した威嚇する声を、31人の男性と32人の女性に聞き比べてもらい、強さを推し量ってもらった結果、強さを感じる声の傾向はあったものの、勝率や体力測定の結果と比較して関連が薄い結果となった。 スポーツ選手らが、スポーツ中に声を上げる効果についても研究されており、音刺激による心理的影響、そして脊髄前角細胞の興奮順位の増強で、筋力が増強すると考えられた。
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