スパロウ死す
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/02 06:52 UTC 版)
船員が船から脱出の準備をする際、エリザベスはジャックをブラックパール号のマストへと連れだして彼にキスをし、同時にマストの支柱に手かせで彼を縛り付けた。彼女がクラーケンはジャックの後のみを追っており、こうして縛り付けたことは仕方がなかったと説明した際、ジャックは飾り気無く「海賊め」と答えたが、それはもし自分が彼女の立場なら自分も同じことをしただろう、と彼女を認め、自分の運命を受け入れたことを指し示していた。エリザベスはその後脱出ボートに乗り、ウィルが荒く(キスシーンを見た後で)「ジャックはどこだ?」と聞くと、彼女はボートに乗った自分達が助かるより良い機会を与えるため、一人船に留まったのだと答えた。 そうしている間にジャックは手錠から抜け出して何とか自由になることができたが、自身がクラーケンと目の前で対峙するのがわかっただけであった。ジャックは無くしていた自分の海賊帽を拾い上げて「Ello, beastie(よお、怪物)」と言い、クラーケンの口へと突進していった。その頃ブラックパール号と共に海に沈んでいくジャックを見届けたデイヴィ・ジョーンズは、宝箱に彼の心臓はもはや入っていないことに気が付いていた。怒ったジョーンズは宝箱のことでジャックを咎め、「Damn you, Jack Sparrow!(おのれ、ジャックスパロウめ!)」と叫んだ。しかし肝心のジョーンズの心臓はノリントンが所有しており、彼はそれをベケット卿に届けてジャックを追跡した際に失った名声、第1作目後のある時期に遭遇した竜巻で失った彼の多くの船員、それから彼の階級を取り戻したいとベケット卿に取引を持ちかけた。 ブラックパール号の残りの船員達は、暗く陰鬱な空気に包まれたティア・ダルマの家へ再び到着した。ギブスがジャックの名声に乾杯の音頭をとると、ウィル以外皆が連なってそれに答えた。そして暖かい飲みものを配り、皆がジャック・スパロウ船長を祝してそれを飲んだ。しかしエリザベスは悔恨にあふれ、唯一飲まなかった。打ちひしがれた様子のエリザベスに気付いたウィルは「もしジャックを取り戻すためにできることがあったなら、エリザベス…」と言うとそこにダルマが割って入り、ジャックと彼の大切なブラックパール号を取り返すためなら快く地球の果てまで航海するかどうかと尋ねると、全員が賛同を表明した。ダルマは一同に「不気味で取り憑かれたように危険な『世界の果て』」に果敢に立ち向かうならば、7つの海を知り尽くした船長が必要だ」と告げた。その言葉を受けて階段を下りてくる人物。肩に猿のジャックを乗せ、青いリンゴをかじる男は、死んだはずのバルボッサだった。「さあ聞こうか、俺の船はどうなったんだ?」と尋ねるシーンで第2作目は終了する。
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