スキー事故
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/28 06:17 UTC 版)
「ミハエル・シューマッハ」の記事における「スキー事故」の解説
2013年12月29日、シューマッハは当時14歳の息子ミックと共にフランス南東部のスキー場メリベル(英語版)でスキーを楽しんでいたが、2本のスキーコースに挟まれた未整備のコース外エリア(オフピステ)を滑走中、シューマッハは転倒して岩に頭を打ち付け、ヘルメットを装着していたにもかかわらず深刻な頭部外傷を負った。治療を担当した医師によれば、ヘルメットがなかった場合シューマッハは死亡していた可能性が高い。負傷したシューマッハはヘリコプターでスキー場からグルノーブル大学付属病院(英語版)に搬送され、2回の外科的処置が施された。 シューマッハには外傷性脳損傷が認められたため、彼は人工的な昏睡状態に置かれ、2014年3月7日には担当医によって容体が安定していることが報告された。2014年6月16日までに、シューマッハは意識を回復し、リハビリのためスイスのローザンヌ大学病院(英語版)に転院した。2014年9月9日、シューマッハはローザンヌ大学病院を退院し、さらなるリハビリを行うため自宅に戻された。 2014年11月、元F1ドライバーのフィリップ・ストレイフによる情報として、シューマッハが「麻痺のため車椅子を使用している」こと、また「喋ることができず記憶障害がある」ことが報道された。2015年5月に公開されたインタビュー動画の中で、シューマッハのマネージャーであるサビーネ・ケームは、彼の容体が「負傷の深刻さを考慮すれば」徐々に改善してきていると述べた。 2016年9月、シューマッハ家の弁護士はドイツの法廷で、シューマッハが「歩くことができない」と述べた。弁護士の発言は2015年12月のドイツ誌『Die Bunte』による、シューマッハが「数歩だけ歩くことができる」という虚偽の報道を受けてのものだった。かつてフェラーリのテストドライバーを担当したルカ・バドエルは、シューマッハの妻・コリーナから定期的な面会を許されている数少ない人間であることを明かした上で「家族は周囲に秘密を保つことを望んでいて、僕はご家族の意志を完全に尊重している。ご家族はミハエルのためにできる事すべてをしているんだ」と語っている。同じく、フェラーリ時代最後のチームメイトであったフェリペ・マッサも面会を許可され、シューマッハの状態を知っていると打ち明かしたうえで、「家族はどのような情報も漏らしたいとは思っていない。だから僕にそれができるわけはない」と語っている。 2019年7月、フェラーリの元チーム代表ジャン・トッドはラジオ・モンテカルロ(英語版)によるインタビューに応え、スイスにあるシューマッハの自宅で一緒にF1レースをテレビ観戦したと語り、シューマッハは「順調な経過を見せている」ものの「意思疎通は難しい」と述べた。
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