ジェームス・アベグレン
英語:James Abegglen、James C. Abegglen、James Christian Abegglen
1926年アメリカ・ミシガン州生まれの経営学者。いわゆる「日本的経営」の研究者として知られる。「終身雇用」、「年功序列」、「企業内労働組合」といった制度が日本企業の経営・発展の核心となっていることを主著「日本の経営」で明らかにした。
ジェームス・アベグレンが終身雇用や年功序列の概念を提唱した「日本の経営」は1958年に刊行された。「終身雇用」の語は同書が掲げた「Lifetime Commitment」の訳語である。「日本の経営」は、日本の経営史を語る上では欠かせない資料と位置づけられているといえる。
ジェームス・アベグレンは1950年代に来日し、「日本の経営」を執筆・刊行、1990年代に日本国籍を取得し、晩年まで日本で暮らした。2007年にガンで亡くなった。
ジェイムズ・アベグレン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/02 08:22 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動ジェームズ・アベグレン(James Christian Abegglen, 1926年 - 2007年5月2日)は、アメリカ、日本の経営学者。日本企業の経営手法を「日本的経営」として分析し、戦後の日本の企業の発展の源泉が、「終身雇用」、「年功序列」、「企業内組合」にあることをつきとめた。また、「終身雇用」という言葉の生みの親として知られる。
プロフィール
ミシガン州生まれ。シカゴ大学卒業。第二次世界大戦ではアメリカ軍の兵士として、ガダルカナル島や硫黄島で戦い、戦後、米国戦略爆撃調査団のメンバーとして広島に赴く。
フォード財団の研究員として1950年代半ばに米国から来日。終身雇用や年功序列などについて解説した著書「日本の経営」(1958年、ダイヤモンド社)がベストセラーになった。1963年、ボストン・コンサルティング・グループ設立に参加、主に日本事業を担当。翌1966年、ボストン・コンサルティング・グループ日本支社を設立し、初代代表をつとめる。
1982年から日本永住、1997年に日本国籍取得。1998年に米国籍離脱[1]。上智大教授やアジア・アドバイザリー・サービス会長等を歴任。晩年は、日本人の妻と東京都内で暮らした。2006年グロービス経営大学院大学の名誉学長に就任。「日本企業経営」のクラスで教鞭をとる。2007年5月2日、ガンのため死去。
日本語訳著書
単著
- 『日本の経営』(ダイヤモンド社, 1958年/新版, 1974年/新訳版, 日本経済新聞社, 2004年)
- 『ワールドビジネスの経営戦略』(産業能率短期大学出版部, 1968年)
- 『日本の企業社会』(晃洋書房, 1989年)
- 『東アジア巨大市場――日本は「脱米入亜」に舵を取れ』(TBSブリタニカ, 1994年)
- 『新・日本の経営』(日本経済新聞社, 2004年)
共著
- (W・L・ウォーナー)『大企業の指導者たち』(ダイヤモンド社, 1958年)
- (ジョージ・ストーク)『カイシャ――次代を創るダイナミズム 』(講談社, 1986年/講談社文庫, 1990年)
共編著
- (ボストン・コンサルティング・グループ)『ポートフォリオ戦略――再成長への挑戦』(プレジデント社, 1977年)
- (NHK取材班)『日本解剖――経済大国の源泉(全6巻)』(日本放送出版協会, 1987年)
- (内野達郎)『転機に立つ日本型企業経営』(中央経済社, 1988年)
脚注
- ^ Federal Register Volume 65, Number 54: Quarterly Publication of Individuals, Who Have Chosen To Expatriate, as Required by Section 6039G (Report). Office of the Federal Register, National Archives and Records Administration. pp. 15041-15042 .
固有名詞の分類
上智大学の教員 |
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サミュエル・ボールズ ウィリアム・シャープ ジェイムズ・アベグレン ポール・ボルカー ラース・ハンセン |
アメリカ合衆国の経営学者 |
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