シーパルII
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/09 10:18 UTC 版)
『シーパルII』は、水産品を提供していた水産物流通センターであり、「食の遊園地」というコンセプトを掲げていた。シーパルIと同様、女川町住民や外部地域からの観光客を呼び込む目的で設立された。特にシーパルIIは「石巻地域外などの外部地域から来訪する観光客の誘致」に大きく注力していた。理由はシーパルIIを設立した1994年(平成6年)当時、人口が1万人程であった町に対して水産商店が16店舗もあり、女川町住民だけでは立ち行かなくなるという懸念があったためである。 ここでは様々なイベントや販促活動が展開されており、例を挙げると下記の月例イベントなどがある。これらのイベントはシーパルIIの開設から遅れて6ヶ月後の1994年9月より組員の発案にて開始された。 1つのイベントにつき一店舗のテナントが主催を担当し、それを別のテナントが補佐する形で運営されていた。イベントには女川町の海産物が使用されており、カニやアサリ、サンマなどそれぞれの季節にあった旬の食材が用いられた。また、質や品数を充実させるだけでなくローカルテレビ局などマスコミの取材を受けることでより強い集客効果を得ていた。 建物の内部は1階が新鮮な魚介類や水産加工品を販売する15店舗のテナント市場、2階が海の幸をメインに食事ができるレストランで構成されていた。そこで提供される料理には女川町の特産品を使用したオリジナルメニューなどが含まれていた。特に秋刀魚料理を主として「女川ならでは」というアイデンティティーを表現していた店舗が多かった。 建物の眼前には共同広場が併設されており、そこでは本土の幹線から外れている女川町に多くの客を呼び寄せる目的で合同イベントが執り行われる等、積極的な誘客活動が見られた。 「マリンパル女川おさかな市場」または単に「おさかな市場」とも呼称され、現在のマリンパル女川おさかな市場につながった施設である。なお、マリンパル女川おさかな市場は2016年に解散しており、後継にあたる施設、地元市場ハマテラスが新たに開業した。
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