サツキとメイの誕生
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 02:13 UTC 版)
「となりのトトロ」の記事における「サツキとメイの誕生」の解説
前述の初期イメージボードの段階では、主人公の女の子は1人で、メイに似た容姿をした5歳の女の子であり、サツキとメイのデザインと性格が混在していた(容姿はメイ、服装はサツキのものとして残された)。この初期構想の少女が描かれた絵は劇場パンフレットの他、小説版の表紙カバーなど、様々な媒体にも採用されている。女の子イメージの一部は、宮崎がAプロダクションに在籍したときに設定や演出に参加した『パンダコパンダ』からも採られている。 宮崎によれば、この段階では、自らがイメージボードに描いた、女の子がトトロと出会う2つの場面(雨のバス停の時と昼間の家の庭の時)をどうするか未決定であった。その後、本作品の映画化決定の約1年前に主人公を2人の姉妹にして、それぞれが別の場面でトトロと出会うことを思いつき、サツキとメイの2人が生まれたという。一方、現在のスタジオジブリのプロデューサーである鈴木敏夫は、2008年7月12日放送の特別番組において、「もともと同時上映の『火垂るの墓』ともども60分の尺の予定が、『火垂るの墓』が90分に延びることになったので、じゃあトトロも80分以上にしようって話になった。どうやって20分も延ばすか悩んでいたが、宮崎監督が『主人公を姉妹にすれば、20分くらい延びるだろう』と言い出し2人になった」と語っている。 実際には鈴木の発言と異なり、宮崎が「中編劇場アニメーション作品(60分)」として書いた本作品の企画書(1986年12月1日)の段階で、すでにサツキ(小学校3年生)とメイ(5歳)の姉妹が主人公として設定されている。 劇場公開時のポスター(後にビデオ、DVDのパッケージ、日本テレビ『金曜ロードSHOW!』の番組紹介でも使用)は、本編同様にサツキとメイがトトロと並ぶ図案が検討されていたが、デザイン上の都合で二人ではうまく描けなかったため、この初期イメージの女の子がトトロと雨降りのバス停で立っているイラストが使われている。
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