コーン、モンロー、シナトラとのエピソード
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/04/30 01:11 UTC 版)
「ジョン・ロッセーリ」の記事における「コーン、モンロー、シナトラとのエピソード」の解説
1948年、ロッセーリは、シカゴアウトフィットのトニー・アッカルドの命でコロンビアピクチャーズのハリー・コーン社長にマリリン・モンローを売り込み、契約にこぎつけた。コーンはキングコングをもじったキング・コーンというあだ名で呼ばれた大物プロデューサーで、モンローをオッパイだけの大根女優と見なし、情事目的だけで契約した。その通りに彼女の奉仕に応じてチョイ役をくれてやったりした。ある日、モンローを呼ぶとシナトラが好きだからとセックスを拒否された。怒ったコーンは彼女を首にし、シナトラをブラックリストに入れた。同じ頃シナトラはコーンが製作していた映画「地上より永遠に」の脚本を読み、マッジオ役のパートに感動し、落ち目の自分を挽回するチャンスとみて、モンローの騒ぎを知らないままコーンに会いに行った。マッジオ役で自分を売り込んだが、「これは演劇俳優のパートで、君はダンサーに過ぎない」と言われ、断られた。シナトラは、ホテルサンズのフロントマンでコーンとは週末の釣り仲間のジャック・エントラッターに相談した。エントラッターは、電話で説得するがコーンは動じず、サンズオーナーのフランク・コステロに助けを求めた(サンズはニューヨークやシカゴのマフィア支配下のホテル)。コステロはシカゴアウトフィットに一言断ってロッセーリにコーン問題の解決を依頼した。ロッセーリは、コロンビア社の支配権をめぐって兄ジャックと争っていたコーンを助けて以来親友だったが、ロッセーリの投獄後は、コーンは投資家が逃げるからと言って付き合いを避けたので、ロッセーリは傷つき、復讐する機会を狙っていた。シナトラの件を絶好の機会と考え、コーンの自宅を訪れて、シナトラに映画のマッジオ役を与えるよう「拒否できないオファー」をした。コーンは反発し、この件で問題が起こるならある筋に電話を入れるぞと、自分のバックの支援者をほのめかした。全米シンジケートをバックにしたロッセーリは返す刀で、この件で問題が起こるなら君は死ぬことになると告げた。コーンは決心を変え、シナトラをその役で使うことにした。ただし相場15万ドルのところたった1000ドルでのオファーだったが、シナトラは引き受けた。映画の熱演でアカデミー賞を取ったシナトラは、その後ラスベガスのショービジネスの牽引役となり、マフィア支配下のカジノの収益に多大な貢献をした。 この逸話はどの程度真実が含まれるか不明であるが、世間に広く流布され、しばしば「拒否できないオファー」というタイトル付で紹介される、典型的なマフィア・ゴシップとなった。話の大半はロッセーリ本人の告白に基づくものとされる。後年映画ゴッドファーザーのサブプロットにもジャック・ウォルツのパートで使われた。
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