コンピューターによる生成
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/01 04:26 UTC 版)
「バーンズリーのシダ」の記事における「コンピューターによる生成」の解説
バーンズリーのシダは、理論的にはペンとグラフ用紙を使用して手でプロットできるが、必要な反復回数は数万回に達するので、実際にはコンピューターを使用する必要がある。バーンズリーのシダの多くのさまざまな計算モデルは、現代の数学者に人気がある。バーンズリーの係数行列を使用し、数式が正しくプログラムされている限り、同じ形状をもったシダが生成される。 最初に描画される点は原点( x 0 = 0、 y 0 = 0)にあり、次の4つの座標変換ƒ1, ƒ2, ƒ3, ƒ4のいずれかを設定した発生確率pでランダムに適用することにより、新しい点を反復的に計算する 。すなわち、どの座標変換を使用するか確率に応じた乱数範囲を設定しておき、コンピューターで乱数を発生させ、乱数の値に応じてどの座標変換を使用するのか決め、変換計算を反復的に実行する。これは、1988年にバーンズリーがランダム・アルゴリズムと名付けた初めての例であり、現在ではカオスゲーム、確率論的反復関数系とも呼ばれている。 ƒ1 x n + 1 = 0 y n + 1 = 0.16 y n 。 座標変換ƒ1は1%の確率(p=0.01)で実行される。この変換は、任意の点を、シダの茎基部の最初の線分にマッピングするだけである。フラクタル図のこの部分は、反復の過程で最初に完了する部分である。 ƒ2 x n + 1 = 0.85 x n + 0.04 y n y n + 1 = −0.04 x n + 0.85 y n + 1.6。 この座標変換ƒ2は、85%の確率(p=0.85)で実行され、図の赤い三角形で表される葉の中の任意のポイントを、青い三角形で表される反対側の小さな葉の中の点にマッピングする。 ƒ3 x n + 1 = 0.2 x n − 0.26 y n y n + 1 = 0.23 x n + 0.22 y n + 1.6。 この座標変換ƒ3は、7%の確率(p=0.07)で実行され、青い三角形で表される葉(または羽片)の中の任意の点を、茎を交差し交互に対応する三角形内にマッピングする(反転する)。 ƒ4 x n + 1 = −0.15 x n + 0.28 y n y n + 1 = 0.26 x n + 0.24 y n + 0.44。 この座標変換ƒ4は、7%の確率(p=0.07)で実行され、青い三角形で表される葉(または羽片)の中の任意の点を、茎を交差し交互に対応する三角形内にマッピングする(反転せずに)。 最初の座標変換は茎を描画する。2番目は茎と下葉を連続コピーして、完全なシダを生成する。3番目は左下葉を描き、4番目は、右下の葉を描く。IFSの再帰的な性質により、全体が各葉の部分の大きな複製となっている。シダ全体が-2.1820 < x < 2.6558 および 0 ≤ y < 9.9983 の範囲内にあることに注意。
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