コンピュータアニメーション開発設備
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/16 15:33 UTC 版)
「コンピュータアニメーション」の記事における「コンピュータアニメーション開発設備」の解説
コンピュータアニメーションは、コンピュータとアニメーションソフトウェアで作成する。アニメーションソフトウェアの例として、Art of Illusion、Poser、Bryce、Maya、Anim8or、Blender 3D、trueSpace、LightWave、3ds Max、SOFTIMAGE XSI、Adobe Flash(2次元)などがある。これら以外にも様々な製品があり、ターゲットとする市場によって価格も様々である。低価格の製品でも印象的なアニメーションを作れるが、一般的なパーソナルコンピュータではレンダリングの過程で多大な時間を要する。そのため、ゲームでは家庭用の一般的な価格帯のパーソナルコンピュータでもレンダリングができるよう、解像度やポリゴン数の上限を低くして制作する傾向がある。その場合、写実的なアニメーションは望めない。 映画やテレビやゲームのムービー部分は、写実的なアニメーションが多い。そのような(フルハイビジョン画質である1080iや、4K解像度画質など)高品質のアニメーションを家庭用のパーソナルコンピュータ上で作ろうとすると、2015年現在でも相当の時間はかかる。そこで、画像処理に特化した強力なワークステーションを何台も使う。グラフィックスワークステーションは2個から4個のプロセッサを搭載し、レンダリング性能も強化されている。多数のワークステーションをネットワークで相互接続したものを、レンダーファームと呼ぶ。このような設備を使うことで、全編がコンピュータアニメーションの映画でもだいたい1年から5年の期間で制作できる(この期間はレンダリングにかかる時間だけではない)。1台のワークステーションは2000ドルから16000ドル程度で、高価なものほど最新技術が採用されていて高速である。ピクサー・アニメーション・スタジオのRenderManは、映画用アニメーション制作に広く使われているソフトウェアであり、競合するソフトウェアとしてドイツ製のMental rayがある。ピクサーの公式サイトでは5000ドルから8000ドルでRenderManを販売している。Linux、macOS、Windows上で動作し、MayaやSoftimage XSIといったアニメーションプログラムと共に使用する。その他に映画用デジタルカメラ、モーションキャプチャ機材、クロマキー機材、編集ソフトウェア、プロップなどといった機材や設備を映画などの制作に使用する。
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