コミンテルン1928年テーゼ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 09:50 UTC 版)
「日支闘争計画」の記事における「コミンテルン1928年テーゼ」の解説
「コミンテルン#第三期」および「統制派」も参照 1928年(昭和3年)のコミンテルン第六回大会に於て採択された決議「帝国主義戦争と各国共産党の任務に関するテーゼ」より抜粋する。 多くの共産主義者が犯している主要な誤謬は、戦争問題を頗る抽象的に観察し、あらゆる戦争において決定的な意義を有する軍隊に充分の注意を払わないことである。共産主義者は、その国の軍隊が如何なる階級又は政策の武器であるかを充分に検討して、その態度を決めなければならないが、その場合決定的な意義を有するものは、当該国家の軍事組織の如何にあるのではなく、その軍隊の性格が帝国主義的であるか又はプロレタリア的であるかにある 「日本の陸軍は、殆んど大部分が貧農と小市民、勤労階級の子弟によって構成されている。将校も大多数が中産階級以下の出身者である、従ってその社会環境と思想傾向は、反ブルジョア的だ。だからこの陸軍を背景とした所謂国家革新運動は反資本主義的である。」このことをコミンテルンは見抜いた。 現在の帝国主義国家の軍隊はブルジョア国家機関の一部ではあるが、最近の傾向は第二次大戦の危機を前にして各国共に、人民の全部を軍隊化する傾向が増大して来ている。この現象は搾取者と被搾取者の関係を軍隊内に発生せしめるものであって、大衆の軍隊化は『エンゲルス』に従えばブルジョアの軍隊を内部から崩壊せしめる力となるものである。この故に共産主義者はブルジョアの軍隊に反対すべきに非ずして進んで入隊し、之を内部から崩壊せしめることに努力しなければならない
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