ゲルマニウムを含む温泉療法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/19 17:29 UTC 版)
「ゲルマニウム温浴」の記事における「ゲルマニウムを含む温泉療法」の解説
ゲルマニウムは土壌や天然の水、植物などにも含まれているがその役割はよく知られておらず、規制や飲料水中の基準はない。日本、韓国、台湾、中国などの一部の東アジア諸国では、ゲルマニウムが健康との関連で注目されており、欧州ではそのような関心はアジアより薄いが、ないわけでもなく、ポーランドのズデーテン山地のリゾート地ではゲルマニウムが豊富と言われている。飲用や温泉療法を行う療養施設の認識の増加は、欧州でそうした研究を進める契機となりうる。 水には主にゲルマニウム酸などの無機ゲルマニウムの形態で含まれ、植物や動物の食品には、三二酸化物ゲルマニウムカルボキシエチルやゲルマニウム132 (Ge-132) といった有機ゲルマニウムの形態で含まれる。熱水では、ゲルマニウムの濃度は検出不能から300µg/リットルの範囲で、50µgを超えることは少ない。ゲルマニウム含有量は、アルカリ性、または特に活火山地帯のような反応性ケイ酸塩鉱物で作られた岩盤に豊富である。日本での温泉の分析によれば、温泉中に鉄が多いほどゲルマニウムが多く、各温泉での変動は激しいがアルカリ性の温泉にゲルマニウムが豊富で、130温泉中9か所でのみゲルマニウムが検出されず、0.4-43µg/リットルの範囲でほぼすべての温泉に広く分布しているとされる。 病院で泥湯にゲルマニウムを混ぜ温浴させ検査を行ったところ、混入直後に1148ppmの濃度となっていたグループの方が、4か月後に4.5ppmとなっていたグループより総合的に有効例が多い(有効例90%・比較群記載なし)とされ、総合的に疼痛などの諸症状に有効、温浴で上昇しやすいGPTの値は抑制される傾向を得た。
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