グロリア
このクルマの歴史は古く、1959年2月にまでさかのぼる。57年4月、当時のプリンス自工が1.5Lエンジンの初代スカイラインを発売したが、これに1.9Lエンジンを載せて生まれたのが初代だった。当時は3ナンバー車で、型式名をBLSIP-1といった。車名のグロリアとは栄光の意で、59年4月の皇太子殿下(今上天皇)の御成婚を記念して命名した名前。60年2月には、グリルデザインを改め、デュアルヘッドランプを採用、BLSIP-2へ進化。61年2月、吸排気系を改良、エンジンの出力アップをはかった。型式名はBLSIP-3に進む。
2代目グロリアはフラットデッキ・スタイルで62年9月にデビュー(S40型)。ラジエーターグリルにスカイラインスポーツ用に作成した打抜きプレスを流用、ACジェネレーターを国産車として初めて採用した。当初は直4・OHVの1862ccエンジンだったが、63年6月に直6・SOHCの2Lエンジン(1988cc、105ps)を導入、スーパー6となった。最高速度が145から155km/hに伸びた。この時代に直6・SOHC・2.5Lエンジンを積んだグランド・グロリアという高級モデルがあった(64年4月発売)。65年にはワゴン車も発売した。
日産自動車とプリンス自動車工業の合併が決まり、覚書に調印したのが65年5月31日。翌年8月1日正式合併、プリンス自工の名前は消えたが、生産車はそのまま受け継がれた。67年4月に登場した3代目(A30型)は、したがって車名をニッサンに変更、マーク、バッジ類も変えての発売だった。ボディはニッサン・プリンス・ロイヤルのイメージをもたせたロイヤルラインを特徴とし、横4灯ヘッドランプが縦4灯に変わった。エンジンは従来の直6・2L(G7型)と、セドリック用直4・2L(H20型)の2種。サスペンションもド・ディオン・アクスルから一般的なリジッド/リーフになった。68年10月にATをボルグワーナー製からニッサン製に切り替え、翌年10月にはエンジンもG7型をL20型2Lに換装した。
71年2月、4代目を発表したが、今度はセドリックと統合、230型となった。4月からはハードトップ車も加わった。それ以後はハードウェアとしてはセドリックと同一になり、対応するモデルの価格も同じになった。なお、グロリアのセダンタイプは、99年8月のセドリック・セダン一部変更の時点で、セドリックに統合されるかたちで消えた。現行は4ドアハードトップ車だけを販売するが、2001年12月のマイナーチェンジでセドリックとの差別化をはかった。もちろん、ハード面は共通のものを使用するが、顔であるフロントまわりを新デザインの丸目4灯ヘッドランプに変更、新グリル・バンパーを採用、内装もシート生地にブラックを追加してスポーティ感を強めた。グレード名も全車、グランツーリスモを名乗ることになった。
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