グループ49とは? わかりやすく解説

グループ49

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/19 15:48 UTC 版)

グループ49とは、カジミェシュ・セロツキタデウシュ・バイルトヤン・クレンツからなる3人のポーランド作曲家[1][2][3]を指す。

概要

1949年に結成した所以でこの名がつけられた[4]。この会の結成を以ってポーランド楽派[5][6][7]の誕生とされるが、この楽派に特有の音響美が開花するのはヤニス・クセナキスのデビュー後のことになる。50年代の時点で個性の萌芽は三人とも認められるものの、彼らが真の個人様式に到達したのは60年代後半以降のことであるので、比較的長持ちした連合であったと言えよう。

セロツキ、バイルトらが作風を60年代末に完成させた後は、クレンツは作曲活動から遠のき指揮活動へ積極的になってゆくが、80年代後半からは作曲活動へカムバックしている。セロツキ、バイルトは1981年に相次いで亡くなり、最後のメンバーのクレンツは2020年に亡くなった。

脚注

  1. ^ Portrait of Group 49
  2. ^ Group 49 and fight for the father (1949–1954)
  3. ^ Art attractive for the masses or fetters of the artistic freedom? Elements of folklore in the music of polish socialist realism by kinga krzymowska-szacon
  4. ^ Symphony No.1”. musicinmovement.eu. musicinmovement.eu. 2020年9月1日閲覧。
  5. ^ Pollack, Howard (1999). Aaron Copland: The Life and Work of an Uncommon Man. Henry Holt and Company Pollack p. 465
  6. ^ Rappoport-Gelfand, Lidia (1991). Musical Life in Poland: The Postwar Years, 1945-1977. Gordon and Breach pp. 68-69
  7. ^ Thomas, Adrian (2005). Polish Music Since Szymanowski. Cambridge University Press p. 159

グループ49

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/03 14:55 UTC 版)

ポーランドの現代音楽」の記事における「グループ49」の解説

グループ49の3人、カジミェシュ・セロツキタデウシュ・バイルトヤン・クレンツ60年代才能開花した作曲家ピアニストセロツキ活動当初から同音連打拘るなど、音色志向顕著であったピアノ独奏のための「プレリュード組曲(1952)」のいくつかのシーンが、ポーランド初の十二音技法作曲された作品であるとされる。そして、彼の作風決定付けた「ドラマティックストーリー」、「フォルテピアノ」、「カデンツァ協奏曲」、「コンティヌーム」他で名声確実にした。未知音響への興味はやがてライヴ・エレクトロニクス実践繋がり、「ピアノフォニー」でクラスター音響ホール中を周回するといった音源位置への関心高めてゆく。これ以降新古典書法復活し形式感も明解になってゆくが1981年急逝した活動初期にはカロル・シマノフスキ傾倒したバイルトは「ポーランドアルバン・ベルク」と称されるほどロマンティック語法への関心高く一通り前衛イディオム学んだ後、「交響曲第三番」、「ゲーテの手紙」、「オーボエ協奏曲」、「明日」で独自の作風確立するクラスター解離音程絡み合い解釈した独自の音響美が特徴的である。最終的に叙情的なアダージョ断定的なアレグロ二項対立様式還元されていった1970年代以降書法穏健になってゆき、1981年急逝したクレンツ活動当初から指揮者としての活動のほうが顕著であり、初期ポーランド楽派作品群全て彼の指揮によって演奏されといって過言ではない。近年作曲活動復帰しており、シマノフスキの「仮面劇」をオーケストラ編曲したことで知られている。

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