クーパー/クーパーS
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/11 05:05 UTC 版)
「ミニ (BMC)」の記事における「クーパー/クーパーS」の解説
オリジナルのモーリス・ミニ・マイナーに搭載されていた848 ccのエンジンは997 ccまで排気量をアップし、出力も34馬力から55馬力に向上した。このエンジンにはレース向けのチューニングが施され、当時小型車には馴染みのなかったSUツインキャブレターとディスクブレーキが装備された。経営陣はこのモデルの生産を決め、1,000台を発注した。これは経営陣が参加を目指していた、FIAの当時のグループ2規定の生産義務台数をクリアするためであった。1964年には997 ccのエンジンがよりストロークの短い998 ccのエンジンに変更され、1967年にクーパーモデルの生産が終了するまでに計12,274台が販売された。 1963年にはよりパワフルな「クーパーS」が登場した。1,071 cc のエンジンと大径のディスクブレーキを特徴とし、1964年8月のモデルチェンジまでに計4,030台が生産、販売された。 当初、A型エンジンの排気量拡大は1,071 cc が限界と見られていたが、ダウントンのダニエル・リッチモンドがボア・ピッチをずらして1,275 cc まで拡大する手法を考案、イシゴニス、クーパー、リッチモンドの歴史的な3者会談により、量産型「1275クーパーS」の計画がスタートした。量産に際して、モータースポーツのクラス分けに合致した970 ccと1,275 ccの2つの排気量のモデルが用意された。970 ccモデルはあまり売れず、963台が生産されたのみで1965年に生産終了となったが、1,275 ccの「クーパーS」は1971年に生産終了となるまで40,000台以上が生産された。
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