クモル145形の構造
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 22:59 UTC 版)
「国鉄145系電車」の記事における「クモル145形の構造」の解説
車体は車体構造を強化する目的でそれまでの旧形国電からの改造車と同じ17mとし、台枠を厚くした設計にて新規に製作された。前面は103系に準じた非貫通構造となっている。 台車や冷房装置など重量物や大型の部品も運べるよう、車体の大部分がトラックの平ボディのように屋根が取り払われたような構造の無蓋室(部屋になっているわけではないが、便宜上こう呼ばれる)になっており、運転室部分後部のほぼ客用扉と戸袋部分に相当するスペースが小型の部品の運搬や職員輸送などに用いられる有蓋室に当てられている。 改造元となった101系からは、台車、主電動機、電動発電機などが流用され、車体などは車体構造を強化する目的でそれまでの旧形国電からの改造車と同じ17mとし、台枠を厚くした設計にて新規に製作された。短編成で運用されることから、MM'ユニット方式から1M方式に変更し、101系から流用した主電動機の端子電圧の関係で回路構成を永久直列接続としている。 主制御器は発電ブレーキのないCS49形が新設計され、主抵抗器も新たにMR145形が搭載された。主電動機は出力100 KWのMT46A形またはMT46B形、電動発電機は出力5 kVAのMH81-DM44形、空気圧縮機はMH80A-C1000形でいずれも101系からの流用である。台車も101系の流用でクモル145形がDT21形、クル144形がDT21T形を搭載した。 一部に架線のない工場や車両基地内での入換が容易にできるよう、パンタグラフがクモル145形のほか、モーターのないクル144形にも設置されている。ただしクルのパンタグラフから得た電力は、一般のジャンパ連結器を通してクモル側に供給されるため、連結器の熱容量の都合上、長時間の使用はできない。本線走行時は常にクモル側のパンタグラフのみを使用し、クル144形のパンタグラフは降ろされている。 首都圏に投入された車両は、線区を問わず運用できるよう、ATSのほか、ATCも設置されている。ATC機器室はクル144形にのみ設けられている。
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