キリスト教圏の名前
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/10 04:06 UTC 版)
「修道名」も参照 キリスト教圏では、姓についての慣習は各国語圏で異なるが、名については聖人・天使に由来する名前が好んで付けられる。例えば、「マイケル」(英語)・「ミヒャエル」(ドイツ語)・「ミシェル」(フランス語)・「ミケーレ」(イタリア語)・「ミゲル」(スペイン語)・「ミハイル」(ロシア語)・「ミカ」(フィンランド語)は、すべて大天使ミカエルに由来する名である。その他、聖書に登場する人物や、キリスト教の聖人に由来する名が多い。ポール・パウル・パオロ・パブロ・パヴェル(聖パウロ)、ジョン・ハンス・ヨハン・ヨハネス・ジャン・ジョヴァンニ・フアン・ジョアン・イヴァン・ヨアニス・ヤン・ショーン(使徒ヨハネ)、ルイス・ルートヴィヒ・ロドヴィコ・ルイージ・ルドヴィクス(聖ルイ)など。 また、古代ローマ人の名を由来とすることも多い(例:ジュリアス←ガイウス・ユリウス・カエサルの「ユリウス」の英語読み)。女性については、花などの名前を付けることも多い(例:ローズ←バラ)。 また、修道士は基本的に本名は呼ばれず、日本の僧侶などと同じく、修道名でのみで知られる事例が多い。 ギリシャ人は長男に父方の祖父の名をつける、などの習慣がある。(例:ゲオルギオス・アンドレアス・パパンドレウ)また「〜の息子」を意味する「〜プーロス」という姓が用いられることも多い(例:「ステファノプーロス」=「ステファノスの息子」→ギリシャ系アメリカ人で米TVコメンテーターのジョージ・ステファノポロス等が有名)。また古代ギリシャ人では姓は形跡があったものの、一般化しておらず、このため古代ギリシャの人物は「ハリカルナッソスのヘロドトス」のように地名を冠して呼ばれることが多い。ギリシャ人に姓が普及したのは、有力貴族が成長してきた9世紀の東ローマ帝国時代以降のことである。 ハンガリーについては、ハンガリー人の姓名を参照。
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