キリスト教地誌
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「コスマス・インディコプレウステース」の記事における「キリスト教地誌」の解説
詳細は「キリスト教地誌」を参照 『キリスト教地誌』の大きな特徴は、大地は平らで、天はカーブした蓋を持つというコスマスの世界観にある。彼はクラウディオス・プトレマイオスらの大地は球形だという説を軽蔑していた。本書におけるコスマスの狙いは、キリスト教以前の地学者たちは大地が丸いと考えた点にあることを示し、実際には世界は幕屋の形をしていることを証明することにあった(ここで幕屋とは出エジプトの際に神がモーセに説明した一種の移動神殿である)。しかし、彼の世界が平らだという説は紀元前3世紀以降の西洋の教養人の間ではごく少数の人のみが支持する観点にすぎなかった。コスマスの説はキリスト教徒の間でも支持を得ることはなかった。少し後の時代のキリスト教徒であるヨハネス・ピロポノスも彼の説に反対しており、これが当時のキリスト教哲学者の大勢の見方であったデイヴィッド・C・リンドバーグが次のように主張している:「コスマスはビュザンティオンで影響力を持つことはなかった。だが、全ての(あるいはほとんどの)中世の人々が地球は平らだと信じていたという主張をこじつけるために一般的に利用されているという点で彼は現代の私たちにとって重要である。この種の主張は[...]完全に間違っている。実際にはコスマスは地球平面説を支持したことで知られる一人の中世ヨーロッパ人に過ぎず、水夫や旅行家だけでなく、教育を受けた全ての西欧人(およびほぼすべての教育を受けたビザンティン帝国民)は地球が丸いと考えていた。」 宇宙論以外では、コスマスは滅びてしまった世界への興味深く信頼できる導き手として知られる。当時(525年ごろ)イエメンに存在したユダヤ人王国にアクスムの王が遠征を仕掛けたのに彼は居合わせた。アクスムの王の要請を受けてMonumentum Adulitanumのような現存しない碑文を記録している(彼はこれを誤ってプトレマイオス3世に帰している)。
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