キャンティのD.O.C.認定ワイン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/26 22:43 UTC 版)
「ヴィン・サント」の記事における「キャンティのD.O.C.認定ワイン」の解説
キャンティ地区には、ヴィン・サントの生産を行なっているD.O.C.認定地区が3か所存在する。 ヴィン・サント・デル・キャンティ DOC (Vin Santo del Chianti DOC) - 範囲はキャンティ地区全体と重なっており、トスカーナ州で生産されるヴィン・サントのほぼすべてのタイプが存在する。世界のワイン市場で販売されているヴィン・サントのほとんどは、このD.O.C.認証を受けて作られたものである。キャンティの赤ワインと同様、複数の地域がワインの表記に下位区分地区の名を入れることを認められている。これらに入るのは、ルーフィナ、モンタルバーノ、コッリ・フィオレンティーニ (フィレンツェ周辺) 、コッリーネ・アレティーニ (アレッツォ周辺) 、コッリ・セネージ (シエナ周辺) 、コッリーネ・ピサーネ (ピサ周辺) 、モンテスペルトリである。白のヴィン・サントの場合、アルコール度数は13%以上、ブドウの比率はトレッビアーノ・トスカーノとマルヴァジーア・ビアンカ・ルンガを単体もしくは混醸で70%以上使用しなければならず、残りの最大30%分には、地元産のブドウ品種を使用する。オッキオ・ディ・ペルニーチェタイプの場合、アルコール度数は14%以上、ブドウの比率はサンジョヴェーゼを50%以上使用しなければならず、残りの最大50%分には、地元産のブドウ品種を使用する。両タイプとも、出荷できるようになるまでに、木樽で約3年以上熟成しなければならず、リゼルヴァの表記を得るためには木樽で約4年以上熟成しなければならない。 ヴィン・サント・デル・キャンティ・クラッシコ DOC (Vin Santo del Chianti Classico DOC) - このD.O.C.認定地区は、キャンティ・クラッシコ DOCGのものと重複する。通常のヴィン・サントとオッキオ・ディ・ペルニーチェの2種別があり、いずれもアルコール度数は12%以上必要で、出荷できるようになるまでには約3年以上 (うち小型の木樽で2年以上) 熟成しなければならない。通常タイプの場合、ブドウの比率はマルヴァジーア・ビアンカ・ルンガ (現地名マルヴァジーア・デル・キャンティ) とトレッビアーノ・トスカーノを単体もしくは混醸で60%以上使用しなければならず、残りの最大40%分には、地元産のブドウ品種を使用する。オッキオ・ディ・ペルニーチェの場合、ブドウの比率はサンジョヴェーゼを80%以上使用しなければならず、残りの最大20%分には、地元産のブドウ品種を使用する。 コッリ・デッレトルリア・チェントラーレ DOC (Colli dell'Etruria Centrale DOC) - 地理的にはキャンティ地区と同一の領域に属しているこのD.O.C.は、等級がヴィノ・ダ・ターヴォラ (VdT、テーブルワイン相当) 扱いになってしまうような、従来と異なるタイプのワインに用意された「雑多な」呼称である。コッリ・デッレトルリア・チェントラーレ DOCの認証を受けて作られるヴィン・サントには、通常のヴィン・サントとオッキオ・ディ・ペルニーチェのほかに、甘味度に応じてセッコ (辛口) 、アッボカート (Abboccato、薄甘口) 、アマービレ (中甘口) 、ドルチェ (Dolce、甘口) の区別がある。通常タイプのヴィン・サントの場合、アルコール度数は13%以上、ブドウの比率はトレッビアーノ・トスカーノとマルヴァジーア・ビアンカ・ルンガを単体もしくは混醸で70%以上使用せねばならず、残りの最大30%分は地元産のブドウ品種を使用する。オッキオ・ディ・ペルニーチェの場合、アルコール度数は14%以上、ブドウの比率はサンジョヴェーゼを50%以上使用せねばならず、残りの最大50%分は地元産のブドウ品種を使用する。赤白両タイプとも、出荷できるようになるまでに、木樽で約3年以上、リゼルヴァの表記を得るには木樽で約4年以上熟成しなくてはならない。
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