カルノー‐の‐ていり【カルノーの定理】
カルノーの定理
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/05 09:11 UTC 版)
カルノーの定理(カルノーのていり)
- カルノーの定理 (幾何学) - ラザール・ニコラ・マルグリット・カルノーによる三角形と円に関する定理。
- カルノーの定理 (熱力学) - ニコラ・レオナール・サディ・カルノーによる熱力学に関する定理。
- カルノーの定理 (円錐曲線) - ラザール・ニコラ・マルグリット・カルノーによる三角形と二次曲線に関する定理。
- カルノーの定理 (垂線) - ラザール・ニコラ・マルグリット・カルノーによる三角形と垂線に関する定理。
カルノーの定理
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/23 01:22 UTC 版)
「ニコラ・レオナール・サディ・カルノー」の記事における「カルノーの定理」の解説
カルノーはまず、熱から動力を生み出すのには温度差が必要だと論じた。そして、熱が高温の物体から低温の物体へ移動することで物体が膨張・収縮し、その結果として仕事が生み出されると考えた。カルノーはこれを、水車で水が高いところから低いところへ落ちることで動力が発生することになぞらえている。 ただし、温度が変化する時に必ず体積の変化が伴うとしたのは誤りであり(ゼーベック効果などの例外がある)、また、熱が移動することで動力が生み出されるというのも現代から見ると正しくない。しかし、熱から仕事を生み出すのには熱を供給する高温の熱源の他に熱を取り去る低温の熱源も必要だとした発想はカルノー独自のもので、大きな功績であった。 カルノーは、熱から無駄なく動力を得るには、常に温度および圧力の釣り合いを保った変化(準静的変化)を行わせることが必要であり、また、このような変化を組み合わせたサイクルを逆に動かせば、同じ動力で同じ熱量を汲み上げる熱ポンプとして動作できる(可逆機関である)と考えた。 この可逆機関と任意の熱機関の組み合わせが永久機関にならないためには、(1)可逆機関の熱効率が最大であり、(2)その熱効率は熱源の温度だけで決まり、熱を伝える物質には依存しない、ということを導いた。これは現在カルノーの定理と呼ばれている。 カルノーが行った誘導は、誤った熱量保存則に基づいていたが、カルノーの定理が正しいことは後年ルドルフ・クラウジウスおよびウィリアム・トムソンにより示された。
※この「カルノーの定理」の解説は、「ニコラ・レオナール・サディ・カルノー」の解説の一部です。
「カルノーの定理」を含む「ニコラ・レオナール・サディ・カルノー」の記事については、「ニコラ・レオナール・サディ・カルノー」の概要を参照ください。
- カルノーの定理のページへのリンク