カルノーと熱運動論とは? わかりやすく解説

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カルノーと熱運動論

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/23 01:22 UTC 版)

ニコラ・レオナール・サディ・カルノー」の記事における「カルノーと熱運動論」の解説

カルノーが『火の動力』を出版した1823年は、熱の本質熱素カロリック)という物質であるという、カロリック説がまだ受け入れられていた。カルノーも『火の動力』では基本的にこの説を取り入れ熱素という表記多く使用している。また、カルノー理論多くは、当時カロリック説基本法則とされていた熱量保存則前提としており、「これを否認することは、熱理論全体破壊することを意味する。」と記している。 しかし、その文の直後に「ちなみに、熱理論依って立っているもろもろ原理は、なおいっそう注意深い研究要する思われる。熱理論こんにちの状態ではほとんど説明できないよにみえる多数経験事実存在するのである。」と述べているように、当時の熱理論全面的な信頼をおいているわけではなかった。 『火の動力執筆後に書かれた『覚書』では、はっきりと熱運動説に傾いている。そして、「ある仮説現象説明するのにもはや十分でないとき、この仮説すてられるべきである。熱素一つの物質、ある稀薄な流体とみなす仮説は、まさしくかような仮説である。」と、カロリック説否定している。その根拠としてランフォードが行った摩擦による熱の発生実験などを挙げている。さらに、熱の仕事当量算出行っている。 カルノー存命時、熱は運動だとする説は徐々に広まりつつあったが、まだ完成され理論形態はなっておらず、その点ではまだカロリック説方に分があった。カルノーカロリック説疑問抱きつつも、結局はカロリック説元に理論組み立てたのは、こういった時代的背景原因とも言われている。

※この「カルノーと熱運動論」の解説は、「ニコラ・レオナール・サディ・カルノー」の解説の一部です。
「カルノーと熱運動論」を含む「ニコラ・レオナール・サディ・カルノー」の記事については、「ニコラ・レオナール・サディ・カルノー」の概要を参照ください。

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