オートフォーカスと電子化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/17 01:10 UTC 版)
「ニコンFマウントレンズの一覧」の記事における「オートフォーカスと電子化」の解説
次の転機となったのは1980年代のオートフォーカス対応である。オートフォーカスを実現するには当然電子化は必要不可欠であって、Fマウントも電子接点を備えた近代マウントへと移行する。極初期のニコンF3AF用実験的レンズ二本を除くとCPU搭載レンズであり、F値の伝達などもこれで概ね賄えるため、機械的伝達メカニズムはほぼ互換性のためだけに残る形となった。しかし、絞りリングが最小絞り位置にあることは伝達することができず、今日でも露出計連動レバーに頼っている。なお、廉価機種には露出計連動レバーがないため、絞りリングのEEコントロールユニット連動ガイド位置をボディ側の最小絞りスイッチで検出させている。 さらに電子化を推し進めたのがDタイプレンズで、フォーカス距離情報をボディに伝達することで高度なフラッシュ制御などが可能となる。Dタイプレンズにはもはや外爪は付けられていないが、改造によって外爪を付けることはでき、このタイプまでは旧型ボディでも一応使用に問題はない。 なおニコンのオートフォーカス方式は三種類ある。始めに導入されたのがレンズ側にモーターを内蔵したニコンF3AF用のAFレンズであり、このレンズはニコンF4等でも使用可能であったが、それ以降の物とは互換性が無くなっている。次に導入されたのがボディ側のモーターを駆動する方式で、このタイプのレンズは単にAFニッコール (AF Nikkor)と呼ぶ。後にレンズ側が超音波モーターを内蔵する方式も開発され、こちらはAF-Sと呼ばれる。新規開発レンズは全てAF-S方式に置き換わっており、ボディ内蔵モーターも旧型レンズとの互換性のために存在する機構である。ニコンD40などデジタル機のエントリーモデルは内蔵モーターが省略されているため、旧AFニッコールだとオートフォーカス機能が使用できない。旧AFニッコール対応かどうかは、ボディの向かって右下側にAFドライブモードのレバーが付いているかどうか、もしくはレンズマウントの左下部分にレンズ駆動用のカップリングがあるかどうかで見分けられる。その後2016年には超音波モーターの代わりにパルスステッピングモーターを採用したAF-Pレンズが登場した。動作自体はAF-Sと変わりは無いが、フォーカスリングが機械的にレンズを動かさないバイワイヤー制御へと変わったこともあり、D2/D200/D90/D5100/D3200以前のボディでは駆動する事が出来ず、それ以降のボディでもファームウェア更新や、使用に制限がある場合もある。D5/D850/D500/D7500/D5500/D3500以降のボディであればAF-S同様の動作が可能。
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