オリンピック以外の古代ギリシア競技祭典
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「古代オリンピック」の記事における「オリンピック以外の古代ギリシア競技祭典」の解説
オリュンピアで行われるオリュンピア祭は、ギリシアにおける四大競技大祭のうちの一つであった。これらの四つの競技大会は以下の通りである。 オリュンピア大祭:開催地オリュンピア 4年に1度開催 祭神:ゼウス ネメアー大祭:開催地ネメアー 2年に1度開催 祭神:ゼウス イストモス大祭:開催地イストモス(現・イストミア) 2年に1度開催 祭神:ポセイドン ピューティア大祭:開催地デルポイ 4年に1度開催 祭神:アポロン これら4つの競技大祭のうち、大神であるゼウスに捧げられるオリュンピア祭が最も盛大に行われた。 ゼウスが男神であることから、オリュンピア祭は女人禁制であった。そして奉納競技において競技者が裸体となることが関係していたとも考えられる。ポリスの日常生活にかかせない体育競技場においては、男性であっても競技を行わず衣服をまとって入場することがはばかられたほどであった。ただし、戦車競走では御者ではなく馬の持ち主が表彰されたので、女性が表彰された例はわずかにある。 しかし、女子競技の部ともいうべきヘーライアという祭りが行われていた時代もある。これは名のとおりゼウスの妃ヘラに捧げる祭りで、オリュンピア祭と重ならない年に行われていた女子のみの祭典となっている。競技は短距離走のみで、右胸をはだけた着衣で行われたと当時を伝える像から考えられており、現在の夏季五輪のメダルに浮き彫りにされた勝利の女神はこれを着用している。競技優勝者にはオリーブの冠と犠牲獣の肉が分け与えられ神域に自身の像を残す事が許されているが、実際は肖像を壁画に残す等の事が多く行われている。 なお、オリュンピア祭では体育だけでなく詩の競演も行われたことが伝わっている。 古代ギリシャでは優勝者に葉冠が送られる神聖競技会と賞金や高価な品物が授与される賞金競技会が区別されており、神聖競技会にあたる四大競技祭のうち古代オリンピックではオリーブの葉冠(オリーブ冠)が授与された。なお、月桂冠が授与されていたのは四大競技祭のうちピューティア大祭(ピュティア競技祭)である。
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