オブジェクト指向プログラミング言語が備えるオブジェクト指向の概念
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/11 01:34 UTC 版)
「オブジェクト指向分析設計」の記事における「オブジェクト指向プログラミング言語が備えるオブジェクト指向の概念」の解説
オブジェクト指向設計における次に示す5つの基本的な概念は、オブジェクト指向プログラミング言語に組み込まれた実装の水準の機能である。 オブジェクトとクラス 何らかの概念を表現するものであり、データ構造とそのデータ構造を扱い処理を実行するメソッドが、緊密なひとかたまりになったものである。システムの実行時には複数のオブジェクトがコンピュータ上で協調し相互作用して動作する。クラスは、オブジェクトの設計図である。オブジェクトはクラスを基にして生成される。 情報隠蔽 情報隠蔽 (information hiding) は、オブジェクトの構成要素を、外部の実体から防御する機構である。この機能は、オブジェクト指向プログラミング言語のキーワードによって有効になる。クラスの定義において、オブジェクトの構成要素であるインスタンス変数に private や protected のキーワードをつけることにより、情報隠蔽をすることができる。 継承 継承 (inheritance) は、あるクラスを、別のクラスの機能を拡張もしくは上書きして、定義することができる機能である。継承先のクラスはサブクラスと呼ばれ、継承元のクラスのすべての特性をもつ。なお継承元のクラスはスーパークラスと呼ばれる。スーパークラスを継承してサブクラスが定義される。サブクラスは、サブクラスに固有の機能 (メソッド) とデータ (インスタンス変数) をもつ。 インタフェース メソッドの実装を猶予する機能。メソッドのシグニチャ (特質) を、そのメソッドを実装することなく定義することができる機能。 多態性 (多相性、ポリモフィズム) 多態性 (polymorphism) は、あるオブジェクトへの操作が呼び出し側ではなく、受け手のオブジェクトによって定まる特性である。
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