オパインの一覧
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/19 08:31 UTC 版)
以下は、オパイン及びオパイン様物質のアルファベット順の一覧である。 アセトピン(Acetopine) アセトピン(N2-(カルボキシメチル)-アルギニンまたはジメチル-オクトピン)は、ワタ(Gossypium hirsutum)やダイズ(Glycine max)のカルスから単離される。アグロバクテリウム属によって形質転換された植物組織では見られず、そのため「真の」オパインとは見なされていない。 アグロシノピン(Agrocinopine) アグロシノピン(A-D)は、糖-ホスホジエステルであり、オパインの独立したクラスである。アグロシノピンAはスクロースとL-アラビノースのホスホジエステル、アグロシノピンBはこれと類似するホスホジエステルであり、アグロシノピンAのスクロース部分からグルコースが加水分解されている。 アグロピン(Agropine) アグロピン(1'-デオキシ-D-マンニトール-1'-イル)-L-グルタミン,1',2'-ラクトン)は、クラウンゴールから単離される。マンニチル系であり、マンノピンがラクトンを形成した誘導体である。 アグロピン酸(Agropinic acid) アグロピン酸(N-1-(D-マンニチル)-L-グルタミン酸ラクタム)は、クラウンゴールにより形成される。マンニチル系であり、アグロピンのラクタム化によって作られる。 アラノピン(Alanopine) β-アラノピン(2,2'-イミノジプロピオン酸またはL-アラニン, N-(1-カルボキシエチル)-)及びmeso-アラノピン(meso-N-(1-カルボキシエチル)-アラニン)は、海産無脊椎動物から単離された。構造的には、オクトピン系である。 アスパラギノピン(Asparaginopine) スクシナモピンを参照。 クリソピン(Chrysopine) クリソピン(N-1-デオキシ-D-フルクトシル-L-グルタミンのd-ラクトン)は、イチジクやキクのクラウンゴールから初めて単離された。アグロピンのデオキシフルクトシルアナログである。 ククモピン(Cucumopine) ククモピン(4,6-ジカルボキシ-4,5,6,7-テトラヒドロ-1H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-4-プロパン酸)は、ブドウのクラウンゴールやニンジンの毛状根培養物で見られる。 エピロイシノピン(Epileucinopine) エピロイシノピン(N-(1-カルボキシ-3-メチルブチル)グルタミン酸またはN2-(1,3-ジカルボキシプロピル)ロイシン)は、ドクササコから単離された。 グルタミノピン(Glutaminopine) グルタミノピン(N2-(D-1,3-ジカルボキシプロピル)は、ノナピン系であり、クラウンゴールで見られる。 ヘリオピン(Heliopine) ヘリオピンまたはビトピン(vitopine)(N2 -(1-カルボキシエチル)グルタミン)は、クラウンゴールで見られる。 ヒストピン(Histopine) ヒストピン(N-(D-1-カルボキシエチル)ヒスチジン)は、オクトピン系であり、クラウンゴールで見られる。 イソロイシノピン(Isoleucinopine) イソロイシノピン(N-(1-カルボキシ-2-メチルブチル)グルタミン酸またはN-(1,3-ジカルボキシプロピル)イソロイシン)は、ドクササコから単離された。 ロイシノピン(Leucinopine) ロイシノピン(ロイシンのN2-(D-1,3-ジカルボキシプロピル誘導体)は、ノパリン系であり、クラウンゴールから単離された。 リソピン(Lysopine) リソピン(N2-(D-1-カルボキシエチル)-L-リシン)は、オクトピン系であり、クラウンゴールでみられる。 マンノピン(Mannopine) マンノピン(N-1-(D-マンニチル)-L-グルタミン)は、マンニチル系であり、クラウンゴールで見られる。 マンノピン酸(Mannopinic acid) マンノピン酸(N-1-(D-マンニチル)-L-グルタミン酸)は、マンニチル系であり、クラウンゴールから単離された。 メチオピン(Methiopine) メチオピン(N-[1-D-(カルボキシ)エチル]-L-メチオニン)は、クラウンゴールで見られる。 ミキモピン(Mikimopine) ミキモピン(ククモピンの4-エピマー)は、タバコのクラウンゴールから初めて単離された。 ノパリン(Nopaline) ノパリン(N2-(D-1,3-ジカルボキシプロピル)-L-アルギニン)は、ノパリン系であり、クラウンゴールから単離された。また、アルギニンの代謝物として、形質転換を起こしていない植物組織でも見られる。 ノパリン酸(Nopalinic acid) ノパリン酸またはオルナリン(ornaline)(N2-(D-1,3-ジカルボキシプロピル)-L-オルニチン)は、ノパリン系であり、クラウンゴールで見られる。 オクトピン(Octopine) オクトピンN2-(D-1-カルボキシエチル)-L-アルギニン)は、タコの筋肉から1927年に発見された初めてのオパインである。後にクラウンゴールでも発見された。また、他の頭足動物や二枚貝でも見られる。オクトピン系である。 オクトピン酸(Octopinic acid) オクトピン酸(N2-(D-1-カルボキシエチル)-L-オルニチン)は、オクトピン系であり、クラウンゴールから単離された。 オルナリン(Ornaline) ノパリン酸を参照。 フェニルアラニノピン(Phenylalaninopine) フェニルアラニノピン(N-(1-カルボキシ-2-フェニルエチル)グルタミン酸)は、ドクササコから単離された。 リデオピン(Rideopine) リデオピン(N-(4'-アミノブチル)-D-グルタミン酸)は、プトレシンに由来するオパイン様物質である。クラウンゴールで見られる。 サッカロピン(Saccharopine) サッカロピン(ε-N-(L-グルタル-2-イル)-L-リシン)は、クラウンゴールでは見られないが「真の」オパインに似ている。リシンとα-ケトグルタル酸の縮合によって生じる。サッカロピンはリシン代謝の中間体として、菌類、高等植物、ヒトを含む哺乳類で見られる。 サントピン(Santhopine) サントピンは、マンノピンのデオキシフルクトシルアナログである。腐敗した果実や野菜で生じる。クラウンゴールからも単離された。 ストロンビン(Strombine) ストロンビン(メチルイミドジ酢酸またはN-(D-1-カルボキシエチル)-グリシン)は、腹足類のStrombusから初めて単離された。魚類の誘因物質である。構造的にオクトピン系に分類される。 スクシナモピン(Succinamopine) スクシナモピンまたはアスパラギノピン(N-(3-アミノ-1-カルボキシ-3-オキソプロピル)グルタミン酸)は、クラウンゴールから単離される。ノパリン系である。ノパリンのアナログであり、アルギニンがアスパラギンに置換している。 タウロピン(Tauropine) タウロピン(N-(D-1-カルボキシエチル)-タウリン)は、海生無脊椎動物で見られる。構造的には、オクトピン系である。 バリノピン(Valinopin) バリノピン(N-(1-カルボキシ-2-メチルプロピル)グルタミン酸またはN-(1,3-ジカルボキシプロピル)バリン)は、ドクササコから単離された。 ビトピン(Vitopine) ヘリオピンを参照。
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