オハ64系
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/08 03:46 UTC 版)
和田岬線で従来使用されていたオハ30・オハフ31形(それぞれ2代目)の老朽化置き換え用として、1969年に和田岬線専用車としてオハ61系を改造した通勤形客車である。オハ64形はオハ61形を種車に5両が後藤工場で、緩急車のオハフ64形はオハフ61形を種車に2両が同じく後藤工場で改造された。 和田岬線は通勤時間帯の混雑対策と乗車時間が短いことから、座席定員20名のロングシートを設けた以外の座席は撤去され、便所と洗面所も撤去された。ロングシート真上の部分以外は網棚も撤去され、吊り革が設けられた。定員はオハ64形が120名、オハフ64形が111名。 和田岬線は兵庫駅、和田岬駅ともに同一方向にホームがあるため、1973年頃に山側(ホームのある側)の車体側面中央部に外吊り式の手動乗降扉が新設され、5人分の座席が撤去されている。 台車は木造車から流用したTR11を、他形式からの廃車発生品であるTR23に交換された。短距離運転のため車軸駆動発電機では十分な電力が得られず、蓄電池がオハ64形では2基に、オハフ64形では4基に増設されている。 当初はDD13形とのプッシュプル運転が行われ、混用を経た後にDE10形に変更された。1987年の国鉄分割民営化では西日本旅客鉄道(JR西日本)に継承された。イベント用・保存用以外の旧型客車としては唯一JRグループに承継されており、国鉄 (JR) 最後の一般営業用旧型客車として知られたが、1990年9月にキハ35・キクハ35形300番台に置き換えられ廃車となった。 オハ64形 > 番号新旧対照 オハフ64形 > 番号新旧対照
※この「オハ64系」の解説は、「国鉄60系客車」の解説の一部です。
「オハ64系」を含む「国鉄60系客車」の記事については、「国鉄60系客車」の概要を参照ください。
- オハ64系のページへのリンク