オスプレイ問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/06 15:23 UTC 版)
現在、アメリカ戦略軍が朝鮮半島有事に備えて作成している「作戦計画5027」および「作戦計画5029(概念計画5029)」の記載によれは、有事の際、米韓連合司令部隷下の特殊部隊がヘリボーンによる空中機動作戦によって北朝鮮の重要施設を急襲し、そこにある核兵器を確保して核戦争を阻止することが想定されている。とは言え、北朝鮮に対するヘリボーンは、ヘリコプターの航続距離の制約により実現の可能性は低い。だが、近年の米軍に新機軸をもたらしている新型輸送機V-22 オスプレイは、ヘリコプターの数倍の航続距離と速力を有しており、オスプレイを使えばヘリボーンの成功率は飛躍的に高まることとなる。軍事評論家の小川和久によれば、朝鮮半島だけではなく、中華人民共和国と台湾が60年以上にわたって対峙してきた台湾海峡での紛争抑止にもオスプレイは有効であり、小川和久は「沖縄に配備されているオスプレイの空中機動作戦能力が、中国による台湾侵攻を抑止している」と主張している。 一方、オスプレイの安全性には懸念があるとされ、報道機関も大々的に問題視している。他方、日本共産党や沖縄県の市民団体等は、オスプレイが朝鮮半島や台湾海峡の紛争に海兵隊を容易に介入させられる性能を有することから、日本がアメリカの戦争に巻き込まれ、中国や北朝鮮によるミサイル攻撃やゲリラコマンドの標的にされることを危惧しており、仮にオスプレイが安全な乗り物であったとしても日本への配備を認めない、との主張を展開している。 2013年3月、報道機関が大々的に報じる中で、オスプレイによる本土上空での初めての訓練がオレンジルートで実施された。
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