エロモナス・ハイドロフィラ
グラム陰性の通性嫌気性桿菌。主に河川や湖沼といった淡水域に存在する。体内に取り込まれると半日の潜伏期間を経て下痢などの食中毒症状を引き起こす。
衛生管理が十分でない生水を飲んだ場合や、水中で怪我をした場合などに、エロモナス・ハイドロフィラに感染する危険がある。自然治癒する軽症の場合もあるが、重症に至る場合もあるという。
2012年7月4日付けの産経新聞の記事では、エロモナス・ハイドロフィラに感染して壊死性筋膜炎となり、両手足を切断するに至った米国人女性が紹介されている。同記事ではエロモナス・ハイドロフィラは「人食いバクテリア」と形容されている。
関連サイト:
エロモナス・ハイドロフィラ/ソブリア感染症 - 国立感染症研究所感染症情報センター
「人食いバクテリア」感染女性が退院 両手と両足の一部切除 - MSN産経ニュース 2012年7月4日
エロモナス・ハイドロフィラ
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Aeromonas hydrophila (Chester, 1901) Stanier, 1943[1] |
エロモナス・ハイドロフィラ(Aeromonas hydrophila)は、腸内細菌の一種でグラム陰性の通性嫌気性菌である。
概要
ヒトの腸炎下痢症の原因菌であり、1982年(昭和57年)にエロモナス属菌のうち本菌とエロモナス・ソブリア(Aeromonas sobria)が新たに食中毒菌に指定された。食中毒起因菌の一種であるので、食中毒が疑われる場合は24時間以内に最寄りの保健所へ届け出なければならない[2]。
生息場所
淡水中に常在する細菌である。したがって、この細菌による食中毒を避けるためには、淡水魚や飲料水、アクアスポーツ時の海水や河川水に気をつけるべきである。また、沿岸海域にも分布しており、エビ・カキ・海産魚介類からも本菌が検出されている。最近では海外渡航者の下痢症患者が増加している。
脚注
- ^ "Aeromonas hydrophila" (英語). Integrated Taxonomic Information System. 2017年2月24日閲覧。
- ^ “エロモナス・ハイドロフィラ/ソブリア感染症 国立感染研究所”. 2021年11月2日閲覧。
- エロモナス・ハイドロフィラのページへのリンク