ウェイトターンシステム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/06 02:08 UTC 版)
「タクティクスオウガ」の記事における「ウェイトターンシステム」の解説
この作品での戦闘で最も特徴的なのは、「ウェイトターンシステム」と呼ばれるシステムである。開発元のクエストでは、本システムのことを「NATSシステム(Non-Alternate Turn System)」とも呼称している。また、戦闘時はリアルタイムで時間経過の概念があった前作と異なり、本作では、個々のユニットが行動する際、一旦時間が止まり、他のユニットは待機状態になるため、落ち着いて戦略行動を吟味する事が可能である。 このシステムはプレイヤーやコンピュータが、自軍全体→敵軍全体→自軍全体…というように交互に行動を指示する集団ごとのターン制ではなく、各敵味方のユニットがそれぞれ持っている「ウェイト」という数値をすべて消費した順番に行動する、いわば個々のキャラクター単位のターン制である。なお、ウェイトが減少していく過程の時間は、待ち時間がある訳ではなく、瞬時に次に行動可能なユニットへとスイッチしていくシステムである。ウェイト値が0になり行動可能になったユニットは「移動」と(移動以外の)「行動」を順不同で行える。「移動」と「行動」の両方を行えばそのユニットの最大ウェイト値の分待たないといけない。これが「移動」か「行動」どちらかのみの場合は最大ウェイト値の3/4待つだけでよく(ウェイト値上限が400のユニットなら300から減っていく)、何もしなければ1/2のウェイト消費で再び次の行動順番待ちとなる(上限が400なら200から減っていく)。これによりプレイヤーは常に変わり続けるユニットの行動順を意識して戦略を立てなければならない。(典型的なターン制では、それぞれの集団内の行動順は「素早さ」などの数値によりあらかじめ決まっていて、小規模な戦闘の勝敗が決するまでは行動順はほぼ変わらないものが多い)。 ウェイト値は、クラスやAGI(素早さ)のパラメーターで基本値が、装備する武具の重量などで補正値が算出され、レベルアップ時には他のパラメーターと異なり値が減少する。戦闘時、ウェイト値は各ユニットの上限値から同時に減少していき、より早く0になったユニットから行動可能になるというシステムなので、値の少ない(素早い)ユニットのほうが多い(鈍重な)ユニットよりも、より多く行動できる。ただし、魔法行使の際に必要となるMPに関しては、時間経過でMPがチャージされていくため、行動可能となってもMPチャージ量がこれに追随できず(足りなくて)魔法が使えないことがある。詳しくは後述の「魔法」の項を参照。 ウェイト値における装備品の重量の影響は著しく、装備品の付け方で自軍ユニットの行動順をある程度、意図的に操作する事もできる。 このシステムの性格上、戦闘に多方面から影響を与えるAGI(素早さ)はユニットの最重要パラメーターの一つとなっている。戦闘時にトレジャーとして、キャラクターのパラメーターを上昇させるカードが出現することがあるが、AGIを強化するカードのみ存在しないのも、その影響力の大きさから、ゲームバランスが破綻しないよう考慮しての事である(ただし、ゲーム内には没データとして存在している)。
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