イトスギ属とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > イトスギ属の意味・解説 

イトスギ

(イトスギ属 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/24 01:33 UTC 版)

イトスギ属
ホソイトスギ英語版 Cupressus sempervirens
分類
: 植物界 Plantae
階級なし : 維管束植物 Tracheophyta
: 球果植物門 Pinophyta
: マツ綱 Pinopsida
: マツ目 Pinales
: ヒノキ科 Cupressaceae
亜科 : ヒノキ亜科 Cupressoideae
: イトスギ属 Cupressus
学名
Cupressus
L.
タイプ種
ホソイトスギ英語版 Cupressus sempervirens L.
英名
Cypress

イトスギ(糸杉、学名Cupressus)は、ヒノキ科イトスギ属の総称。サイプレス: Cypress)、セイヨウヒノキ(西洋檜)ともいう。世界中で公園樹や造園樹として重用される。

ヒノキ科の模式であり、ヒノキ科は英語では Cypress family(サイプレス科)と呼ばれる。

形態・生態

はあまり広がらずにが高く成長し、非常に細く高い独特の樹冠を形成する。 自然にはヨーロッパ,北アメリカ,アジア等に分布する。

人間との関わり

街路樹や公園樹に使われ、イギリスの邸宅ではドアがイトスギで作られる。腐敗しにくいため、建築材、彫刻などに幅広く使用されてきた。きれいな円錐形になるため、クリスマスツリーに使われるが、死の象徴であるため、墓地によく植えられる。観賞用の品種が栽培される。またフラメンコギターには側板裏板にイトスギを使用する。

イエス・キリストが磔にされた十字架は、この木で作られたという伝説がある。ギリシア神話では、美少年キュパリッソスが姿を変えられたのがイトスギだとされる。

花言葉哀悼絶望欧米では上記のキュパリッソスの逸話から、象徴とされる。文化宗教との関係が深く、古代エジプト古代ローマでは神聖な木として崇拝されていたほか、キプロスKypros, : Cyprus)島の語源になったともされている。フィンセント・ファン・ゴッホが好んで絵画の題材に使った。

イトスギは、生命や豊穣のシンボルでもある。死と生の双方にまたがるイトスギの象徴性が意識された作例には、レオナルド・ダ・ヴィンチの『受胎告知』、フラ・アンジェリコの『聖コスマスとダミアンの斬首』、ファン・エイクの『神秘の子羊』、クラーナハの『楽園』などがある[1]

下位分類

代表的なとその栽培品種は下記の通りである[4]

交雑種

ギャラリー

脚注

  1. ^ 『花と果実の美術館』 2010, p. 148.
  2. ^ 『花と果実の美術館』 2010, p. 147.
  3. ^ 『花と果実の美術館』 2010, p. 149.
  4. ^ 米倉浩司; 梶田忠 (2003-). “BG Plants簡易検索結果表示”. 「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList). 千葉大学. 2013年12月6日閲覧。

参考文献

関連項目

外部リンク


「イトスギ属」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「イトスギ属」の関連用語

イトスギ属のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



イトスギ属のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのイトスギ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS