イスラーム共和国期の議会
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/25 13:49 UTC 版)
「イランの議会」の記事における「イスラーム共和国期の議会」の解説
1979年のイラン・イスラーム革命後、上院は廃止され一院制となった。また1989年の憲法改定で「国民諮問評議会」は「イラン・イスラーム議会」へと名称変更されている。 現在、マジレスの定数は290議席で、うち5議席が非ムスリムの宗教的少数派に割り当てられている。任期は4年。立候補にあたっては監督者評議会の資格審査を通過しなければならない。 マジレスは投票による閣僚の不信任、また政権運営について大統領に対する問責決議、弾劾の権利を持つ。ほとんどの法案は政府提出によるものであるが、各議員による議員立法もあり、また政府提出法案の修正も行われる。このような法律起案のほか、国際条約の批准、国家予算の承認がマジレスの機能となる。マジレスを通過した法案はすべて監督者評議会に送られその承認を得なければならない。したがってイランの議会制は、中東諸国に比べて制度自体の民主的性格は強いものの、アメリカ合衆国の立法府ほど強力な機関ではない。 1979年以降、マジレスは革命前にイラン上院として使われた建物を議場としている。新議事堂が革命前のマジレス議事堂周辺、すなわちテヘラン中心部バハーレスターン広場に建設された。若干の議論をへて2004年、移転は承認され同11月16日、新議事堂で初会議が開かれている。 2011年11月27日、国会は、イギリス大使の追放など対イギリス関係を見直す法案を可決した。この背景にはイギリスはイランの核開発を疑っており、最近イギリスの金融機関とイランの銀行との取引を停止する方針を明らかにするなどが関係している。
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