イギリスの自治領(ドミニオン)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/12 05:20 UTC 版)
「自治領」の記事における「イギリスの自治領(ドミニオン)」の解説
自治領(Dominion)は、1948年頃までのイギリス帝国およびイギリス連邦において自治権を認められた半独立国。独自の政府、自治権などを持つがイギリス国王が元首を務め、国内に総督が置かれる。国際法上、"Dominion" の訳語として使われる。特にカナダ、オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカ連邦、ニューファンドランド、アイルランド自由国の6つの白人自治領を指す。1931年のウェストミンスター憲章によりイギリス本国議会の支配下を離れ、本国と対等の地位と独自の外交権を認められた。1949年にイギリス国王への忠誠が義務ではなくなり、また第二次世界大戦後の脱植民地化により非白人植民地の独立が進むと、自治領としての意味が薄れ、独立国との違いが無くなっていった。 1948年以後はイギリス君主を元首とする独立国がドミニオンを称したこともあった。「ドミニオン」の語がイギリス海外領土に使われた最初の例は17世紀で、1660年ごろにバージニア植民地が、1686年にはニューイングランド植民地がドミニオンを称したが、これらの植民地は議会があったものの、決して全面的な自治や独立が認められていたわけではなかった。カナダは1867年、英領北アメリカ法によって複数のイギリス北米植民地が連邦を組んだ際にドミニオン(自治領)と称するようになった。
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