アメリカ合衆国におけるリベラル・アーツ・カレッジの変遷
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/26 20:50 UTC 版)
「リベラル・アーツ・カレッジ」の記事における「アメリカ合衆国におけるリベラル・アーツ・カレッジの変遷」の解説
アメリカ合衆国のリベラル・アーツ・カレッジの歴史は、合衆国の歴史と同じくらい古い。米国最古の高等教育機関は、まだイギリスの統治下で設立されたハーバード大学(1636年)であるが、設立当時はリベラルアーツ教育を行なう小規模な大学であった。 植民地時代に設立された9つの大学「コロニアル・カレッジ」 は、いずれもキリスト教会の各宗派に所属する機関という形をとっていた。 ニュージャージー州の長老派(プロテスタントの一派。Presbyterianism)が設立したニュージャージー大学は後にプリンストン大学と改名された。当時の大学ではいずれも、労働者の上に立つ市民のリーダーと聖職者を育成するための高等教育機関として古典的なリベラル・アーツ教育が行なわれていたが、科学の発展や医学生や法科生育成など時代のニーズを反映しながら少しずつその形態を変えていく。次第にリベラル・アーツの学問に焦点を当てるだけでなくより幅広いカリキュラムが展開されるようになった。結果、コロニアル・カレッジ9つ(そのうち7つが東海岸アイビー・リーグ)は研究型大学となった。 アメリカ合衆国の独立(1776年)前後に相次いで設立された大学の中では、そのように研究型大学への発展を遂げたものと、小規模リベラル・アーツ・カレッジとして伝統を守ったものとに分かれた。後者では最創成期の大学として、ワシントン&リー・カレッジ(1749年)、カレッジ・オブ・チャールストン(1770年)、ディッキンソン・カレッジ(1773年)、ハミルトン・カレッジ(1793年)、ウィリアムズ・カレッジ(1793年)、ボウディン・カレッジ(1794年)などがある。また、19世紀中盤から後半にかけて相次いで創立した「セブン・シスターズ」と呼ばれる名門女子大学群や、全米最初の女子大学であるセーラム・カレッジ(1772年)も、すべてリベラル・アーツ・カレッジである。いずれも合衆国独立時の13州(東海岸)に位置する。
※この「アメリカ合衆国におけるリベラル・アーツ・カレッジの変遷」の解説は、「リベラル・アーツ・カレッジ」の解説の一部です。
「アメリカ合衆国におけるリベラル・アーツ・カレッジの変遷」を含む「リベラル・アーツ・カレッジ」の記事については、「リベラル・アーツ・カレッジ」の概要を参照ください。
- アメリカ合衆国におけるリベラル・アーツ・カレッジの変遷のページへのリンク