アディンクラ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/18 17:39 UTC 版)
アカン語(チュイ語)ではシンボルではなく布の方をアディンクラ(adinkra)と呼ぶ。伝統的に、アディンクラ・シンボルは非常に細かな決まりに従って布に染め、また王族や宗教指導者のみ着用が許された。あるいはまた、布の色も着用する機会と着用者の役割(TPO)に応じて決まり、木綿の手織りの生地は生成色(染めていない布)か、赤色、暗褐色または黒に染め、そこに記号を手作業で捺染(スタンプ染め)した。現代は明るい地色の生地を使い、大量生産が当たり前になった。 伝統的な布は現在、もっぱらガーナで生産され、クマシの北西20キロメートルのントンソ(Ntɔnso)のほかはコートジボワールでも作られている。ハンコ染めに使う植物原料の濃い色の染料を「アデューロ」と呼び、バディーツリー(ブリデリア・フェルギネア Bridelia ferruginea) の内皮と根を水につけて軟らかくし、粉砕して大釜に沸騰させた湯で煮出して製造する。液の色が濃くなったら濾過して、さらに数時間、濃縮するまで煮詰める。ハンコの素材はひょうたんの実の底の部分で、大きさは縦横5 - 8 cm 前後。背面に作った柄を握って布に染料を捺染(なっせん)するとき、実の底の丸みを利用して揺らすように押し付ける。
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