微笑み
笑み
(ほ・ほ・え・み から転送)
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笑み(えみ、伊: sorriso、仏: sourire、英: smile)とは、声をたてずに、にこりと笑うこと[1]。また、その顔は笑顔(えがお)とも呼ばれる。
概説
人間の表情のひとつで、嬉しさの現れであったり、好意の表現や、敵意を持たないこと表現するために使われる。嬉しくも楽しくもないが愛想のために無理して作った笑顔もある(作り笑顔)[2]。

なお、新生児は感情表現とは別に自然と微笑む(ような表情をみせる)「新生児微笑」を行う。この新生児の微笑行動は、人に限らず、猿の赤子にも見られる[3](後述)。
表情フィードバック仮説
表情フィードバック仮説は、笑顔などの表情が感情に影響を与える(例えば作り笑いによって気分が変化しうる)とする仮説である。この仮説をめぐる実証研究の結果は一貫せず、1980年代の実験では効果が支持された一方[4]、2016年の17研究機関による大規模な追試ではその効果が確認されなかった[4]。2019年のメタ分析では、表情が感情に及ぼす影響は統計的に有意だが効果量はごく小さいことが示された[5]。このため現在では、表情が感情に与える効果は限定的で状況に左右されるとの見解が一般的である[6]。
笑い
日本語の「笑い」は、可笑しさによって笑う「laugh」と、嬉しさによる笑み「smile」の二つの行為の意味を持つが、これらは異なったものである。とはいえ、近しいものでもある[要出典]。笑いにはしばしば嘲りのニュアンスが加わったり、声が加わるのに対して、微笑みにはそのどちらもない[要出典]。他に、つくり笑いや愛想笑い、苦笑い、泣き笑い等の様々な笑いの種類がある[要出典]。
ただし、子供をあやしていると、笑みから次第に声が出て、やがて本格的に笑い出す場合もあるから、連続的な関係はある[要出典]。
猿の新生児にも見られる微笑み
それまで人間とチンパンジーの赤子に特有とされてきた微笑みだが、2001年に京都大学霊長類研究所と聖心女子大学の共同チームがニホンザルのメスの新生児にも「自発的微笑」があることを確認している[7]。くちびるを動かす際に両方の頬を動かす場合は微笑みではないが、聖心女子大教授の川上清文によれば、「片方の頬を動かす行為」から微笑むしぐさであると判断したとされる。
日本文化における笑み
小泉八雲の『日本瞥見記』内の「日本人の微笑」では、日本人の不自然な微笑に関して語られており、「愛する人が亡くなった重大な時にこそ、みだりに表情を表すことを控え、むしろ笑みを浮かべることを美徳としていた」とし、そうした日本人の美徳を外国人である小泉自身は不可解であったと記している。この日本人独特の微笑の不可解さは、新渡戸稲造著の『武士道』内においても説明されている。「悲しい時の微笑」を日本人独特とするのは、小泉自身が韓国にも旅をしており、葬式を見学した際、肉親のほとんどが大声をあげて泣いており、日本の葬式では見られないほど、率直な感情の吐露がみられたことによる。『武士道』内の説明によれば、悲しい時の微笑は、相手を気遣わせないための配慮であり、他人を心配させないための表情であるとしている。本来なら悲しむ時の状況であるにもかかわらず、作られる微笑み習慣は、現代でも一部で見られる[* 1]。
2010年に行われた日本人とオランダ人の感情知覚の文化的差異を調べた研究によれば、日本人は感情の多感覚統合において、オランダ人よりも顔の表情よりも声のトーンに敏感であることが示唆されている[8]。

記号としての笑顔
メールや掲示板、ブログなどでは補足的な感情表現の手段として、笑顔が顔文字やアイコンなどの形で利用されることが多い。
- 顔文字
- (^^)(^O^)(´∇`)(*^^)v(*^ω^*)
- ☺ 0x263a
- ☻ 0x263b
- アイコン
接客サービス
マクドナルドのメニューに「スマイル0円」が存在するように、サービス業では笑みが重要視されることが多い。こうした点を逆手に取り、キャセイパシフィック航空の労働組合では、労使交渉における戦術の一つとして笑顔の拒否を採用したことがある[9]。
脚注
注釈
出典
- ^ 広辞苑「ほほえむ」
- ^ “「作り笑顔(つくりえがお)」の意味や使い方 わかりやすく解説 Weblio辞書”. www.weblio.jp. 2025年7月10日閲覧。
- ^ 参考:読売新聞2001年11月16日(金曜)付、記事に猿の微笑写真も載せられている。
- ^ a b “Effect of Facial Expression on Emotional State Not Replicated in Multilab Study” (英語). Association for Psychological Science - APS. 2025年7月10日閲覧。
- ^ Coles, Nicholas A.; Larsen, Jeff T.; Lench, Heather C. (2019-06). “A meta-analysis of the facial feedback literature: Effects of facial feedback on emotional experience are small and variable.” (英語). Psychological Bulletin 145 (6): 610–651. doi:10.1037/bul0000194. ISSN 1939-1455 .
- ^ Faculty, BioSource (2025年6月5日). “5-Second Science: Revisiting The Facial Feedback Hypothesis” (英語). BioSource Software. 2025年7月10日閲覧。
- ^ 読売新聞2001年11月16日(金曜)付、記事に写真も載せられている。
- ^ Tanaka, Akihiro; Koizumi, Ai; Imai, Hisato; Hiramatsu, Saori; Hiramoto, Eriko; de Gelder, Beatrice (2010-09). “I Feel Your Voice: Cultural Differences in the Multisensory Perception of Emotion” (英語). Psychological Science 21 (9): 1259–1262. doi:10.1177/0956797610380698. ISSN 0956-7976 .
- ^ “乗客への「笑顔」サービス拒否、昇給闘争でキャセイ航空労組”. CNN (CNN). (2012年12月15日) 2012年12月15日閲覧。
関連項目
- 感情表現
- 感情
- 感情認識
- 表情
- 笑い
- ガミースマイル - 歯茎が見える笑顔。治療も行われる。
- えくぼ
- アルカイク・スマイル
- 異文化コミュニケーション
- 非言語コミュニケーション
「ほほえみ」の例文・使い方・用例・文例
- 彼女は妹ににっこりとほほえみかけた
- 彼女の天使のようなほほえみが僕を幸せな気持ちにしてくれる
- 私は彼女の顔のちょっとしたほほえみに気付いた
- 彼のほほえみはとてもすてきだ
- 彼女のほほえみで彼は彼女が幸せであると確信した
- 彼女のほほえみが私たちをくつろがせた
- 彼女のほほえみが私のいらだちを静めた
- 魅惑的なほほえみ
- 彼女の美しいほほえみでその映画は終わる
- 魅力あるほほえみ
- 黙ったままのほほえみの交換
- 思いやりにあふれたほほえみ
- 意味ありげなほほえみ
- 2人の少女はカメラに向かってほほえみながら立っていた
- 彼女はなぞめいたほほえみを浮かべた
- 彼女はほほえみかけて小さな女の子の機嫌を直した
- ボブはとてもかわいい赤ちゃんだったので,ほほえみかけずにはいられなかった
- 彼は彼女のほほえみを受諾の意味だと解釈した
- 彼女はふざけたほほえみを浮かべて私を見た。
- もの柔らかなほほえみ.
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