その他の公人や著名人からの反発
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 01:13 UTC 版)
「ボイコット、投資撤収、制裁」の記事における「その他の公人や著名人からの反発」の解説
イスラエル大統領のルーベン・リブリンは、イスラエルを論争や批判に用いられてきた土地であると表現したが、BDS運動は「健康的な議論」に対して、「不健康な手法で」影響をもたらそうとする試みであるとした。2016年には、ウェブ版イェディオット・アハロノート(Ynetnews)にて「ボイコットや暴力、扇動はといったものは溝を深めるだけで、我々を(紛争の)解決へと導くものではない。BDS運動が続いていけば、批判はイスラエル国家の存在を非合法なものにするためのカモフラージュに成り果てるだろう」と述べている。加えて彼は、「残念ながらBDS運動の一部は、イスラエル国家の敵でありユダヤ人国家としてのイスラエルを根絶するために行動している組織との結び付きを持ってさえいると指摘しなければならない。その一部はさらに悪質で、彼らの行動を『イスラエル政策に対する批判』であると呼ぶことで、反セム主義的性質を隠そうとしている」と述べた。 親パレスチナ側として長年活動している政治学者のノーマン・フィンケルシュタインは、BDS運動を「カルト的」だとみなした。彼は、そうした世界的な運動はラーマッラーの本部によって大部分がコントロールされており、イスラエルを破壊する目論見を隠すために非現実的な主張を行っていると議論した。加えて、BDS運動はその成果と能力を誇張しており、とりわけそうした運動があらゆる親パレスチナ運動を代表するものであるかのように主張していることを指摘した。フィンケルシュタインはさらに、BDS運動は国際刑事裁判所によって定義された、国際法に基づくイスラエルの義務についての説明を誤っており、また誤解していると主張している。 元スペイン首相のホセ・マリア・アスナールは「私はBDS運動は不公平かつ差別的な運動であり、最終的な分析としては、反セム主義的な倫理上のダブル・スタンダードに基づいていると考える。[…]BDS運動は実際のところ、イスラエル政府だけではなく、全てのイスラエル市民を害そうとしている。現実にBDS運動が求めているのは、ユダヤ民族がその国家において生存できなくなるよう、イスラエルでの生活を耐えがたいものとすることである。BDS運動は政府による政策を変えようとするのみならず、その国からユダヤ人がいなくなることを求めている」と議論した。 元イギリス首相のトニー・ブレアとデーヴィッド・キャメロンは、イスラエル系の教育機関に対するアカデミック・ボイコットの呼び掛けを非難している。またアル=クドゥス(エルサレム)大学(英語版)学長のサリー・ヌサイバ(英語版)も同様に、イスラエルに対するアカデミック・ボイコットを拒否している。 ユダヤ系ながらイスラエルに批判的なことで著名なノーム・チョムスキーは、BDS運動はパレスチナの大義に害を及ぼす可能性があると指摘している。その理由として、運動が、パレスチナ難民の帰還権を求める動きにとって重要となる、国際的な支援を喚起することに失敗してきたことを挙げた。 ジューディア・パールは自身による社説の中で、BDS運動は反学術的な性格を持っていると述べた。
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