その他の個人装備品
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/18 09:37 UTC 版)
警視庁SATの前身であるSAPでは特殊閃光弾が導入されており、特殊閃光弾はDRCと呼称されていたと言われている。 また先述のように警視庁SAPは創設当時、多くの装備をGSG-9に準拠したとされている。例として、1987年に後藤田正晴内閣官房長官が警視庁SAPの訓練を視察した際、SAPの隊員は耳の部分に余裕を持たせた形状のヘルメットに、強化プラスチック製の防弾バイザーを装着していたが、同バイザーは、厚さにも関わらず視野の歪みがない、西ドイツの特許製品であった。 さらに1980年代当時の装備として、SAPの隊員は防弾シールドが付き、無反射塗装がされたチタン製ヘルメットを使用し、被服については灰色の特殊部隊用活動服(アサルトスーツ)が貸与され、同スーツの下にはチタン合金とケプラー繊維製の防弾ベストを着込んでいたとされている。 なお、上記の情報は当時の関係者の著書によるものであり、SATの発足後は、2002年に警察庁が公開した訓練映像や、2007年に警視庁が公開した訓練において、SAT隊員の装備が判明するようになった。訓練公開後のSAT隊員は、防弾バイザーを装着した灰色の防弾ヘルメット、紺色のアサルトスーツ、下腹部を保護するプレートが装着された防弾ベストを着用し、同ベストの上からタクティカルベストを着用している。また、狙撃を担当する隊員については、強化プラスチック製のヘルメットにゴーグルを着装した姿が公開されている。 また、2007年に発生した愛知長久手町立てこもり発砲事件では、SAT隊員が銃撃を受けて防弾ベストの隙間から被弾したことにより、死亡した。そのため、当時の国家公安委員会委員長溝手顕正は、同年5月18日の記者会見で「装備の検証が必要」との見方を示し、これを受けて警察庁は装備を再検証する方針であると発表した。国家公安委員会委員長の記者会見後に公開された訓練では、SAT隊員の上腕部に防弾装備が追加されており、防護範囲は拡大した。
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