さんえ

デジタル大辞泉

さん‐え〔‐ヱ〕【三会】

読み方：さんえ

《連声(れんじょう)で「さんね」とも》仏語。

１ 仏が成道(じょうどう)後に、衆生済度(しゅじょうさいど)のために行う3回にわたる説法。

２ 弥勒菩薩(みろくぼさつ)が釈迦(しゃか)入滅の56億7000万年後に兜率天(とそつてん)から人間界に下って、竜華樹(りゅうげじゅ)の下で悟りを開き、衆生のために三度にわたって説くという説法の会座。竜華会。竜華三会。

３ 南京(なんきょう)（奈良）で行われた三大法会。興福寺の維摩会(ゆいまえ)、薬師寺の最勝会、宮中大極殿の御斎会(ごさいえ)。また、興福寺の維摩会と法華会に、薬師寺の最勝会を加えていう。三大会。

４ 北京(ほっきょう)（京都）の三大法会。天台宗の法会で、円宗寺の法華会と最勝会、法勝寺の大乗会。三大会。

さん‐え〔‐ヱ〕【三^×慧】

読み方：さんえ

《連声(れんじょう)で「さんね」とも》仏語。智慧を修行の順序によって三つに分類したもの。経典の教えを聞いて生じる聞慧(もんえ)、思惟・観察によって得られる思慧(しえ)、禅定を修して得られる修慧(しゅえ)。

さん‐え【三^▽衣】

読み方：さんえ

《連声(れんじょう)で「さんね」とも》僧が着る3種の袈裟(けさ)。僧伽梨(そうぎゃり)（大衣(だいえ)・九条）・鬱多羅僧(うったらそう)（上衣・七条）・安陀会(あんだえ)（中衣・五条）。また、一般に法衣(ほうえ)。

さん‐え〔‐ヱ〕【産^×穢】

読み方：さんえ

出産の際、生まれた子の父母が受けるというけがれ。江戸時代には、父は7日間、母は35日間とされた。

世界宗教用語大事典

さんえ 【三衣】

（サンネとも）→ 衣鉢